【巨人】原監督「将棋は人生の縮図なんだ」先を読む力で変幻自在の柔軟采配

原監督
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 将棋の藤井聡太七段が棋聖を奪取した。17歳11か月でのタイトル獲得は史上最年少記録となった。

 歴史的な勝利から一夜明けた17日、帰京前の広島空港で原監督は「17歳だもんなあ」と快挙を祝福した。

 原監督は将棋好き。小学生の頃、父・貢さんに教わって始めたという。「将棋は人生の縮図なんだと。うちの親父が言ってた。飛車角抜きからさやって。で五分五分で。まあまあそこそこ」と振り返った。

 プロ入り後は、空き時間によくロッカーでやっていたという。「早指しで。30秒くらいで。すぐだよ。江川(卓)さん強かった。3回に1回くらいしか勝てなかった。江川さんと、広沢(克己)」と回想。「まだ(指を)離してないよ、あっ! みたいなね」。笑顔で将棋を指すジェスチャーを見せた。

 気分転換になると同時に将棋で頭脳も鍛えられた。「やっぱり、いろんな意味で勉強になる。相手のことを読むからね考えて。こういったらこういくだろうとかね」。野球、采配に通ずる部分はあるか、との質問には「そういうのはあると思いますよ」と即答した。

 今季は22試合で21通りの打順を組み開幕ダッシュを決めた。日替わりオーダーについては「基本、すごく積極的に(元木)ヘッドが提案してくれる。うーん、まあまあまあっていう時もあるし、よしっと言う時もある」。首脳陣の風通しが良く、コーチの意見に耳を傾けながら最善策を練る。

 その中で今季、重視するのが故障対策。新型コロナウイルスの影響で開幕が3か月延期、過密日程でシーズン120試合を戦う。「日程的な部分が結構ハード。全体で戦うという意識を持たないと、けが人が出ますよ。そこは考える必要がある。けが人が出てから考えるんではなくて、けが人をなるべく出さないことが大事だと」。長丁場を見据えて選手のコンディション管理に特に気を使う。

 14日からの広島3連戦(マツダ)は、いずれもベンチ入り野手17人という状況で初戦は15人、2戦目14人、3戦目は15人の野手を起用した。コロナ特例で1軍登録枠が29人から31人、1軍ベンチ入りが25人から26人に拡大されたこともフル活用。延長戦が12回から10回までとなったことも踏まえ、早い段階でも選手を代える全員野球で戦う。

 現在の1軍では増田大、若林、北村、ウィーラー、陽など内外野複数ポジション守れる選手が多いことも強みだ。故障のリスク管理のため、主力選手の途中交代も含め、変幻自在の選手起用、柔軟な采配がズバズバ的中。9月以降には13連戦や、48日間で44試合の体力勝負もあり、原監督は常に先のことを考えている。

 選手起用だけでなく、試合中の采配も先を読む。17日のDeNA戦(横浜)は雨。初回から坂本、丸に送りバントのサインを出して先手にこだわった。「天気予報は良くないのは分かっていたわけだから。最初に1点を取りに行こうと」。2―1と1点リードの6回終了後に降雨コールド。勝利への執念が実った。

 藤井七段は、AIが6億手読み切ってようやく最善手とした一手をわずか数十分で指すなど、異次元の頭脳が話題となっている。将棋と野球。先を読み、相手と攻守のかけひきを行う点は共通点がある。独特の感性と先見の明で指揮する原監督は、自身の采配や選手起用について「想像できないでしょ」と笑った。

 ここまで球団2位の監督通算1038勝。今季中に球団最多、川上哲治監督の1066勝超えは確実だ。8年ぶりの日本一へ―。名将は一歩一歩、手を打っていく。(巨人担当・片岡優帆)

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