橋本真也さん命日のZERO1再出発会見で糾弾された大仁田厚…金曜8時のプロレスコラム

橋本真也さん(右)に電流爆破デスマッチを要求したこともあった大仁田厚(2002年4月29日)
橋本真也さん(右)に電流爆破デスマッチを要求したこともあった大仁田厚(2002年4月29日)

 “破壊王”橋本真也さん(2005年没、享年40)が創設したプロレスリングZERO1が橋本さんの命日である7月11日に新体制発表会見を開いた。新型コロナウイルスの影響で興行の中止と同時に選手の離脱も相次ぐピンチに、2001年の旗揚げメンバーでエースの大谷晋二郎(47)が、新たな運営会社「ダイコーZERO1」の取締役に就任。

 「何があってもあきらめない。何があっても立ち上がる」と宣言し、「プロレスの力を信じています。今こそプロレスの力が必要だと思っています。だからこそプロレスをやっていきたい」と誓った。大谷は橋本さんが04年に団体を破壊した後も、ZERO1‐MAXを創造し、橋本さんの創業の理念「破壊なくして創造なし」を実践してきた。09年に現名称に。

 二人三脚でやってきたリングアナウンサーのオッキー沖田(46)も取締役に就任。代表取締役社長は大仁田厚(62)の元秘書で、電流爆破デスマッチのレフェリーを務めた神尊仁(こうそ・じん)氏(48)。大仁田がZERO1に電流爆破デスマッチを持ち込んで誕生したブランド「超花火プロレス」の社長にはアジャ・コング(49)が就任した。

 橋本さんの命日に捧げる新体制ニュースはここまでで良かったのだが、取材してきた記者は、親会社の「ダイコーホールディングズグループ」の神長大会長のコメントに食いついた。「プロレスが嫌いになった。というより大仁田厚という人が嫌いになった」と大仁田について語ったからだ。

 大仁田が参院議員時代の06年に5000万円を貸したが「今に至るまで一円玉の一枚も返ってきておりません」と踏み倒されたことを告白。引退試合の資金に1000万円を拠出したが「えっ!ていうぐらいの間で復帰した」と裏切られたことを明かした。輸入販売していた米国の軍用車「ハマー」の広告塔に大仁田を起用して提供したところ、大仁田は無断でそれを売却したという。

 そんなこんなでプロレス界との関わりを一切、断っていたという神長氏だが、大谷の情熱と誠実さに打たれ、ZERO1存続の危機を救うべく、親会社として支援を決めたという。その前振りとして大仁田を引き合いに出したのだった。

 大仁田は自ら考案した電流爆破デスマッチとともに「超花火プロレス」に参戦し、元横綱・曙(51)や高山善廣(53)、船木誠勝(51)らと対戦して盛り上げるなどZERO1と蜜月関係にあったが、現在は絶縁状態になっている。

 17年10月31日の自身7度目の引退試合後に、「電流爆破」の商標登録を申請し、昨年12月27日付で特許庁が受理。そのため、「超花火プロレス」は「電流爆破」を使えなくなり、今年2月から「プラズマ爆破デスマッチ」に名称変更を余儀なくされた。復帰した大仁田は現在、DDTプロレスリングで電流爆破デスマッチを展開している。

 過去の踏み倒し疑惑を蒸し返された大仁田は、無視を決め込むものと思われたが、翌12日に、声明を発表した。「いろんな恨みつらみを言われましたが、そんなに言うなら、ゼロワンさん、俺をリングに上げてみないか? プラズマ爆破じゃなく、本物の電流爆破を持っていくぜ(笑)。いつでもオファーを待ってるぜ。新ゼロワンおめでとう。祝」

 これに対して、超花火のアジャ・コング社長は自身のツイッターで「私達超花火は『プラズマ爆破』を大きくして頑張って参りますので、大仁田さんは独自に『本物の電流爆破』を頑張っていただけましたら幸いです。この度は爆破の件、話題にして下さいましてありがとうございました」とオファーどころか終結宣言。

 アジャが言う通り、大仁田の名前が出たことで、新生ZERO1と新生超花火のニュースが話題になったのは、紛れもない事実。これまで“脱・大仁田”宣言というプロレス界の歴史を何度も見せられてきたが、それでもゾンビのようにリングに上がってきたのが大仁田厚。ZERO1は、来年3月14日に東京・両国国技館で旗揚げ20周年記念大会「プロレス」を行う。その時、大仁田は…。コロナ禍にもしぶとく邪道を貫く男だけに、鬼も笑いようがない。(酒井 隆之)

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