【日本ハム】松本剛の犠打に見た、自分の「価値」を生み出す覚悟

8回無死一、二塁、三塁前に送りバントを決める松本剛
8回無死一、二塁、三塁前に送りバントを決める松本剛

 「野球は流れのスポーツである」。プロ野球取材に関わっていると、そんな言葉を聞くことがある。15日のロッテ戦(札幌D)は、まさにその言葉を感じた試合だった。4―4の同点で迎えた8回に日本ハムは2点を勝ち越し、連敗を4で止めた。その流れを生み出した立役者は、松本剛外野手(26)だったように思う。

 松本はこの日「2番・左翼」で先発出場。8回無死一、二塁の好機で打席が回ってきた。「間違いなく100%バントだなと、イメージしてネクスト(バッターズサークル)にいた。一発で決めようという気持ちだけでした」。初球は外角低めのボール球を見極め、2球目は高めに浮いた直球を狙い澄まして三塁線に転がした。強さ、コースともに完璧な犠打で二、三塁と好機を広げ、その後の中田の決勝右犠飛などの2得点につながった。

 松本のスタメン出場は今季3度目。2番での起用は2度目だったが、迷いはなかった。「そこで(バントを)決めないと僕みたいな選手は価値が出てこない。ああいうところが僕が2番に入っている意図や意味。僕を2番に置くということは、『つないで欲しい』という気持ちが強いと思う。それは理解している」。自身に求められた役割を理解し、動き、結果を残すことに集中した。

 連敗脱出へ期する思いもあった。「主力で出ている選手たちは、勝てないことにすごく責任を感じてプレーしているし、『何とかしてやろう』と常にロッカーでは声を掛け合っている」。ベンチスタートが続く中で、連敗の責任を背負うレギュラー組の姿を間近で見てきたからこそ、負けられない思いは強かった。

 チームは連敗を止めたが、借金5の5位タイ(15日時点)といまだ苦しい状況。しかし松本は断言した。「雰囲気はいいかと言われたら、良くない場面が多いんですけど、みんなその中でモチベーションは高い位置を保って準備を怠らずにやっている。結果はおのずとと付いてくると思っています」。たった1つの犠打がチームの流れを加速させ、攻撃の歯車がかみ合った。(日本ハム担当・小島 和之)

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