【Bリーグ】スラムダンク奨学生・矢代雪次郎が加入 通訳兼選手で恩返す

B2仙台89ERSに新加入した矢代
B2仙台89ERSに新加入した矢代

 B2仙台89ERSに「通訳兼選手」の肩書きを持つPG矢代雪次郎(28)が新加入した。人気漫画「スラムダンク」の作者・井上雄彦氏が中心となって設立した「スラムダンク奨学金」を利用し、米国に6年間留学し英語が堪能。異色の“二刀流戦士”が仙台でプレーする理由に迫った。

 選手兼通訳としてプロ5年目を迎えた矢代は、桶谷大HCから外国人選手と日本人選手との間を取り持つ「大きな存在になれる」と評価され、仙台に移籍した。「まずは選手として貢献したいが、僕にしかできない通訳という面においても貢献したい。両方の面で貢献できるのはうれしい」とやる気をみなぎらせている。

 1年目の2016年は群馬で通訳兼選手として、チームのプレーオフ進出に尽力した。得意な英語を駆使して外国人選手と首脳陣、日本人選手とを結びつける役割を担った。89ERSでも“架け橋”として、矢代にかかる期待は大きい。

 10年に第3回スラムダンク奨学生として渡米。6年間で4つの短大、大学に在籍したが、留学してすぐの練習でチームメートと交錯した際に左手親指を負傷し、手術。全治3か月の診断を受けた18歳の元に、スラムダンクの作者・井上氏から「物事には理由があるし、そこから今できることもいっぱいあると思う」という激励のメッセージが届いた。矢代は「当時は英語も全然話せない時期。『勉強を頑張りなさい』と言われてるのかなとか前向きに考えられた。あの言葉は大きかった」と振り返る。

 「『奨学金で行った選手はこんなものか』といわれるのは悔しい。スタッフの方たちも奨学生が活躍した方がいいと思っているでしょうし、結果を出したいですね。奨学生の後輩にB2で優勝したことを知ってもらえたら頑張ってきた意味もある。そういう意味でも仙台で頑張っていきたい」と矢代。恩返しのためにも一旗揚げる。(長井 毅)

 ◆矢代 雪次郎(やしろ・ゆきじろう)1992年2月15日、千葉・松戸市生まれ。28歳。松戸第一中で本格的にバスケットを始める。流通経大柏高を卒業後、「第3回スラムダンク奨学生」として2010年に渡米。サウスケントスクール、アリゾナウエスタン大、アランハンコック大を経て16年ベサニー大卒業後にB2群馬に入団。B2愛媛、B2香川を経て、今季からB2仙台に入団。177センチ、77キロ。ポジションはガード。

 ◆スラムダンク奨学金 「スラムダンク」の作者・井上雄彦氏が中心となって設立した奨学金制度。奨学生は米国のプレップスクール(高校4年にあたる大学準備校)に派遣される。その後は2年制、もしくは4年制大学に所属し、NBAをはじめプロチーム入りを目指してプレーする。08年に始まり、今年で13回目を迎える。第1回生の並里成(B1琉球)らOBには多数のBリーガーがいる。

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