“パワハラ閉鎖”中川部屋で断髪式…親方慕う力士引退決意 師匠は「すまない」と涙

スポーツ報知
中川親方

 師匠・中川親方(元幕内・旭里)の暴言など不適切な指導により、閉鎖となる見通しの大相撲・中川部屋(神奈川・川崎市)で、7月場所(19日初日、東京・両国国技館)を前に引退を決意した力士1人の断髪式が行われたことが12日、分かった。師匠も同席し、涙ながらにハサミを入れたという。日本相撲協会は13日の臨時理事会で、パワハラによる部屋閉鎖と同親方への懲戒処分を協議する。

 弟子への行き過ぎた指導が部屋閉鎖の事態を招き、中川親方が自責の念から涙を流した。関係者によると、7月場所初日まで1週間となったこの日、中川部屋で力士1人の断髪式が行われた。師匠がマゲに最後の止めばさみを入れる際には「すまない…」と声を震わせた。集まった約30人の後援者らには「申し訳ありませんでした」と謝罪の言葉を繰り返していたという。

 当該引退力士は、中川部屋が2017年に引き継いだ旧春日山部屋時代から在籍。部屋閉鎖となれば、7月場所へいずれかの部屋に所属して新師匠のもとで再出発する必要があった。今回の騒動で思い悩んだ末、「(中川親方が)最後の師匠」と周囲に漏らし、移籍する前に大相撲人生に終止符を打った。中川親方の涙は、慕ってくれていた弟子の気持ちを、結果的に裏切る形になってしまった後悔からのものだったのだろう。

 相撲協会のコンプライアンス委員会は、同親方の弟子への暴言などパワハラについて、6月までに複数回、師弟を聴取。師匠としての資質が厳しく問われることになった。ある断髪式出席者は「許されない指導でした。力士に愛情を注いでいただけに残念でなりません」と複雑な心境だった。

 中川部屋には番付上、引退力士を含めて幕下以下に9人いる。同じ時津風一門内の移籍で調整し、幕下・吉井は時津風部屋が有力。一門外の複数部屋にも受け入れを打診している。相撲協会は暴力問題など不祥事の再発防止に向け、指導者の責任を重視している。13日の臨時理事会では、部屋閉鎖を含めて同親方の降格などの懲戒処分が協議される。中川親方は不適切指導について弁明したい意向を持っているという。

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