前ロッテ投手のジャクソン・ジュニア・ランディー容疑者(32)が10日、大麻取締法違反(所持)の疑いで広島県警に逮捕された。今月7日、千葉市内の自宅で、大麻を液体状に加工した「大麻リキッド」を所持した疑い。本人の申し出を受理して9日に契約解除を発表した直後の逮捕に、チームに衝撃が走った。
印象的だったのは、ジャクソンの「白い歯」。相手を封じ、ベンチへ戻る際に見せる「ジャクソンスマイル」は来日当初から親しまれてきた。18年11月に広島から米国へ帰国する前日には「カープに残りたい気持ちが強い」とチームへの愛を口にしていた。
一方で、悩みも抱えていた。18年オフ、日本人の一般女性との間に長男を授かった。息子を愛する優しい右腕だったが、次第に女性との関係はこじれ、親権争いに発展。親しい知人によると、子供と離れ離れになったことで精神的にひどく落ち込み、本業の野球にも少なからず影響していたという。
グラウンド上では豪快な直球で打者を翻弄し、ファンには愛想良く振る舞う姿が愛されたが、気弱な一面も持ち合わせていた。関東圏内での試合後には、六本木や渋谷などのナイトクラブでよく目撃された。精神的に追い込まれている時は特に、仲間たちと酒を飲んでストレスを発散。愛息と離れる生活になってからは、酒の量も多くなっていたという証言もある。
逮捕される直前、親しい知人には「こんなことに球団を巻き込んで申し訳ない」と話している。どこで何を掛け違えたのか、ファンの多い選手だけに、真実を待ちたい。