「すげえことやるな。原は」ノムさんも驚いた原采配の神髄…元参謀・橋上秀樹さんがつづった、今求められる指導者像

野村監督(右)のもとでヘッドコーチを務めた橋上さん
野村監督(右)のもとでヘッドコーチを務めた橋上さん

 楽天・野村克也監督のもとでヘッドコーチを務め、2012年からは巨人の戦略コーチなどで3連覇に貢献した橋上秀樹さん(54)=BC新潟総合コーチ=が著書「常勝チームを作る『最強ミーティング』」(カンゼン・税抜き1600円)を出版した。ノムさんや巨人・原監督、西武・辻監督という名将の参謀を務めた経験から、“名将の思考”と“今の時代に求められる指導者像”をつづった一冊だ。巨人時代の思い出を、改めてスポーツ報知に語った。(聞き手・加藤 弘士)

 橋上さんは“求められる人”である。

 05年の楽天球団創設時、2軍守備走塁コーチを務めたことを手始めに、巨人、西武、ヤクルト、BC新潟とさまざまなチームの指導者として、ユニホームに袖を通してきた。中でも12年から3年間、巨人でコーチを務めた日々は、大きな財産になっていると語る。

 「僕はさまざまな球団に行きましたけど、いろんな意味で、やっぱり野球をやるなら巨人だな、と思いましたね。もちろん、厳しいことはいっぱいあるんですが、『勝つ』ということにみんなが一致団結して、目標に向かっているというのをすごく感じるチームでした。それはユニホーム組も、フロントも含めてです」

 著書では、橋上さんが楽天のヘッドコーチ時代、野村監督が原采配について「すげえことやるな。原は、チームの中心選手にそこまでできるんだな」と驚嘆したというシーンが出てくる。勝負どころで主軸の阿部に送りバントを命じた場面だ。

 「普通の監督がクリーンアップを打つ打者に送りバントのサインを出したら、反感を買うかもしれません。でも原監督が出したサインなので、不平不満は出ずにみんな納得して受け入れていた。送りバントが決まった瞬間、巨人のベンチが『ナイスバント!』と笑顔で盛り上がっているのも印象的でした。チームプレーが全員に浸透している証拠です。同時に、阿部選手にバントさせることで『ここが勝負どころだぞ』とナインに伝える意味もあったと思うんです」

 原監督の“参謀”として至近距離で接したことで、説得力の根底にあるものが理解できたという。

 「鳴り物入りのドラフト1位で巨人に入って、ずっと看板を背負ってきた方。現役の頃から、ずっと常勝を義務づけられてきた。だから監督に就任してからも、非情でも勝負に徹するということが、自然の流れなのでしょう。『これぞプロ野球だな』と思いましたよ」

野村監督(右)のもとでヘッドコーチを務めた橋上さん
原監督(右)の参謀として、巨人の3連覇に貢献した橋上戦略コーチ(左手前、中央は川相ヘッドコーチ、左奥は川口投手総合コーチ)
橋上さんが名将のもとで、参謀を務めた経験を詰め込んだ一冊
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