藤井聡太七段が題材、女流講談師・旭堂鱗林が新作「初タイトルへの道」準備

創作講談「藤井聡太物語」の新作「初タイトルへの道」を準備中の講談師・旭堂鱗林(サンミュージック名古屋提供)
創作講談「藤井聡太物語」の新作「初タイトルへの道」を準備中の講談師・旭堂鱗林(サンミュージック名古屋提供)

 将棋の藤井聡太七段(17)が木村一基王位(47)に挑戦し、先勝した第61期王位戦7番勝負第1局から一夜明けた3日、名古屋を拠点に活動し、創作講談「藤井聡太物語」を持ちネタにする女流講談師・旭堂鱗林(きょくどう・りんりん、46)が新作「初タイトルへの道(仮題)」を準備していることを明かした。渡辺明棋聖(36)=棋王、王将=に2連勝中の第91期棋聖戦5番勝負第3局(9日)を制すれば、今月中に披露できる可能性も。藤井七段に鑑賞してもらう夢も語った。(筒井 政也)

 

 「歴史の語り部」講談師が、近づく快挙に震えている。鱗林は、17歳の天才児の王位戦開幕局快勝に「攻めて攻めて、カッコよかった。もう誰にも止められませんね」と大喜び。対局場・豊橋市のパブリック・ビューイング会場も訪れ、新作に向けたネタ集めに勤しんだ。

 藤井七段が2016年12月のデビュー(加藤一二三・九段戦)から連勝の最中、地元・愛知県瀬戸市の地域FMに出演する縁で、ディレクターに「聡太君の物語を書けば?」と勧められた。

 将棋を全く知らず「おこがましい」と断ろうとしたが、白星を重ねるうちに「地元の温度が高まるのを肌で感じ、街の物語としてなら作れるのでは」と17年6月に「藤井聡太物語」を創作。生誕、将棋と出合った幼少期、奨励会入会、デビューまで地元民の視点から“エピソード1”を語り、これはCDにもなった。藤井七段の母、祖母も生で鑑賞し「笑っていただきました」。その後は羽生善治九段(49)との初対戦などの新作「名勝負数え歌」も増やし、これまで100回以上、高座にかけている。

 講談には軍記物が多く、愛知では三英傑(織田信長、豊臣秀吉、徳川家康)の語りも好まれるが「藤井先生の戦いぶりは信長、賢さは秀吉、冷静さは家康。すべてミックスされている」と感嘆。将棋も棋士の心理描写など講談向きだという。「“記録係”として、お客様がニコニコ聞いてくれるのが励み。瀬戸市民は9日の棋聖戦で決めてくれると思っているのでは。『初タイトルへの道』、準備はしています」と前のめり。藤井七段の前で物語を披露した機会はないが「初タイトル編で街の人がどう応援していたのかを聞いてほしい。ほほ笑んでくれたら」と鑑賞を希望。「今は二つ目クラスですが、真打ち級になって弟子が入れば、一門で語り継げる。名人を取る時には『8冠物語』になっているかも」と、古典として後世に残す夢も見ている。

 

 ◆旭堂 鱗林(きょくどう・りんりん)本名・伊藤真由美。1973年8月21日生まれ。46歳。愛知県名古屋市出身。幼稚園教諭を経て、99年にラジオリポーターとしてタレント活動を開始。06年、上方講談師・旭堂南鱗(なんりん)の道場に通い、09年「古池鱗林」の芸名で講談師に。17年、旭堂一門となり、現芸名に。

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