【増田明美の目】選手たちの“枯渇感”が伝わってくるような素晴らしい初戦

明るい表情を見せる前田穂南(代表撮影)
明るい表情を見せる前田穂南(代表撮影)

 全国規模の陸上競技開幕戦となる中長距離シリーズレース第1戦のホクレンディスタンスチャレンジ士別大会が4日、北海道・士別市で行われた。女子5000メートル最終組に出場した東京五輪女子マラソン代表の前田穂南(23)=天満屋=は自己新記録の15分35秒21で2位だった。コロナ禍で約3か月遅れとなる夏のシーズンイン。本紙で評論を担当する増田明美氏(56)の目には、どう映ったのか。

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 やっと試合だよ、走りたかったよ、という選手たちの“枯渇感”が伝わってくるような素晴らしい初戦でした。前田さんは、ロードよりも脚の回転が速く、トラック向きの走りができていましたね。6月に天満屋の武冨監督に話を聞いてみたら「黙々と走り続けていて、また力をつけているよ」と。試合がなく、練習だけの日々でも力を伸ばす心の強さがあります。緑も多く、伸び伸びとした会場で理想的な第一歩を踏み出せましたね。

 1500メートルで好記録の田中さんも、自粛期間で一皮むけた印象を受けます。5000メートルや1万メートルへ、1500メートルのスピードは基盤になる。細かい弱点や課題を克服して成長し、将来が楽しみです。各選手にとって、今夏は東京五輪のリハーサル期間。暑さや湿度への対処を練りつつ有意義に過ごしてほしいです。(84年ロス五輪女子マラソン代表、スポーツジャーナリスト)

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