【巨人】原監督、ミスターに並ぶ監督通算1034勝 歴代1位の川上監督まであと32勝…長嶋監督に学んだ「匂いを感じ取る」ことの大切さ

試合後、通算1034勝目のウィニングボールをじっと見つめる原監督(カメラ・中島 傑)
試合後、通算1034勝目のウィニングボールをじっと見つめる原監督(カメラ・中島 傑)

◆JERAセ・リ-グ 巨人7―3中日(4日・東京ドーム)

 巨人は、丸の2本塁打を含む3安打6打点の活躍などで中日に快勝。原辰徳監督が通算1034勝として、長嶋茂雄終身名誉監督=報知新聞社客員=に並ぶ巨人歴代2位となった。球団1位は川上哲治元監督の1066勝で、今季中にもトップに立つ。チームはリーグ最速で10勝に達し貯金は7。開幕から全5カードで負け越しがない。

  • 巨人の監督勝利数5傑
  • 巨人の監督勝利数5傑

 その重みが持つ意味をかみしめた。原監督は記念球を両手でこねた。9回を締めた沢村から受け取ったウィニングボールを、大事そうに尻のポケットにしまった。長嶋茂雄終身名誉監督に並ぶ球団歴代2位の1034勝目。追い続けた恩師の背中に触れた。

 「素晴らしい選手たち、コーチに恵まれ、私は本当の意味で裏方としてやっただけ。通過点だと思うけど、感謝、感謝です。長くやろうとかではなく、そのシーズンに勝つ。一年一年の積み重ねですね」

 “節目”の一戦にも積極的なタクトを見せた。相手先発・吉見に対し、18年に6打数4安打1本塁打と好相性を誇った重信を「1番・左翼」で今季初スタメンに抜てき。重信が初回に右前安打でチャンスメイクし、丸の先制3ランで主導権を握った。今季2度目の3連勝。カード勝ち越しも決めた。

 監督3期14年目で1034個の白星を挙げた。リーグ優勝8度、日本一3度の名将の礎を築いたのは「コーチ時代の経験が何より大きい」と、長嶋監督を支えた3年間を回顧する。99年は野手総合コーチ、00、01年はヘッドコーチとして側に立ち、帝王学を学んだ。将として大切にするものは「匂いを感じ取る」こと。勝負の分かれ目、チャンスの予感。そこで思い切って動けるか。そんな観察眼は、何げないミスターとのやり取りで磨かれた。

 「3年間、毎日のようにしつこく監督室に行ってね。大事に時間を使っていた。ある時、ミスターが『ん~』って言った時には、ノーなんだって気付いた。いい時はやっぱり『グッドアイデアだ』と言うわけ。答えをあまりにも聞こうとすると嫌なんだな。ノーということをあまり言いたくない。そういうのをちゃんと読まないといけない」

 長嶋監督が巨人を指揮した最終年となった01年後半には、ミスターから「俺が責任を取る」と背中を押される形で用兵から采配まで任された。監督として年輪を重ねた今、同じ形で後進を育成することも使命として、昨年のオープン戦では後に2軍監督になる阿部に、今年3月のオープン戦では元木ヘッドコーチに密かに指揮をさせたこともある。全てを口にしない考えもまた、似てきた。

 「自ら答えを出さなくなった。若い頃は答えを自分で言っていて。それだとコーチも『分かりました』で終わっちゃうケースがある。1時間でも2時間でも『もう1回考えてみよう』とする方が成長するよね」

 「原点に返る」という意味を込めて第3期政権に背負った番号は「83」。初めて監督としてつけた背番号であり、それは自身と恩師の“代名詞”を並べたものだ。その数字を背負って、ミスターに肩を並べたのもまた、ドラマだ。

 「ここまでの数字は一足飛びで語ることはできないですよ。終わってみてページをめくる。話せば1時間はかかる。それは…平たんな道ではなかったということは言わせていただけるかな」

 まだ道のりには先がある。今は今季の頂点に立つことだけしか、頭にない。(西村 茂展)

映像提供:GIANTS LIVE STREAM
試合詳細
試合後、通算1034勝目のウィニングボールをじっと見つめる原監督(カメラ・中島 傑)
巨人の監督勝利数5傑
すべての写真を見る 2枚

巨人

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 バックナンバー申し込み 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請