木村拓哉主演「BG」好発進なのに7月いっぱいで終了…人気ドラマすら飲み込んだ新型コロナの渦

「BG~身辺警護人~」で主演の木村拓哉を支える主要キャストの斎藤工と菜々緒
「BG~身辺警護人~」で主演の木村拓哉を支える主要キャストの斎藤工と菜々緒
好スタートを見せた「BG~身辺警護人~」の7月いっぱいでの放送終了を決めたテレビ朝日
好スタートを見せた「BG~身辺警護人~」の7月いっぱいでの放送終了を決めたテレビ朝日

 一つの質問が驚くような方向に進むことがある。6月30日、東京・六本木のテレビ朝日で行われた亀山慶二社長・COO(61)の定例会見で、それは起こった。

 同局は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、4、5月と2か月にわたって社長会見の開催を自粛。今回が3月31日以来、3か月ぶりの記者を招いての会見となった。

 同局では4月に看板ニュース番組「報道ステーション」(月~金曜・後9時54分)キャスターの富川悠太アナウンサー(43)始め制作スタッフ5人のコロナ感染が発覚。同月17、19日には本社の全館消毒を行い、以降も3密を避け、スタッフは原則、自宅作業。制作スタッフと報道スタッフを分けるなどの対策が取られてきた。

 コロナ禍には震撼(しんかん)させられたテレ朝だったが、視聴率争いでは好調そのもの。4月クールの世帯平均視聴率は全日(午前6時~午前0時)8・8%、ゴールデン(午後7時~10時)11・5%で日本テレビに次ぐ2位。プライム(午後7時~11時)は12・3%で堂々の1位だった(数字はビデオリサーチ調べ、関東地区)。

 連続ドラマ3本も好調。井ノ原快彦(44)主演で3シーズン目を迎えた「特捜9」(水曜・後9時)が世帯14・1%、内藤剛志(65)主演「警視庁・捜査一課長2020」(木曜・後8時)も世帯13・7%の好数字。中でも目玉的存在だったのが、4月の放送開始を2か月半延期、6月18日にやっと初回を迎えた木村拓哉(47)主演の「BG~身辺警護人~」(木曜・後9時)。平均視聴率で世帯17・0%。個人9・4%のロケットスタートで「キムタク強し」を印象づけた。

 私も景気のいい言葉を聞こうと思って、編成担当の西新取締役に聞いた。

 「2か月以上遅れての放送ながら好発進だった『BG』の勝因は?」―。

 「何より木村さんの魅力。主演に迎えられたことが大きかった。非常にいいスタートが切れたと思っています。(2年前の)前回(第1シリーズ)よりいい数字で感謝しております」と笑顔で答えてくれた西氏。

 私自身も18日、25日と2回の放送を見て、木村の存在感とアクション、さらにストーリーの面白さにヒット・ドラマの要素をたっぷり感じ取っていたから、なにげなく聞いた。

 「2か月半遅れのスタートでしたが、放送はいつまで? 全何回になるのでしょうか?」―。当然、あと2か月、8月くらいまでは放送が続くと想定しての質問だったが、こちらをじっと見た西氏の口から驚くべき言葉が飛び出した。

 「7月いっぱいの終了になるかと思います。通常は(1クール)8~10回の放送ですが、それよりは少なくなります」―。

 えっ? 7月の木曜は2日から30日までの5回。それでは、まだ2話までしか放送されていない「BG」は全7話で終わってしまう。驚いた私は重ねて聞いた。

 「では、当初の4月スタート時からは脚本も変えているということですか?」―

 今度もまっすぐこちらを見た西氏は「コロナの影響の中、(脚本など)調整はありました」と答えた。

 そう、これから放送されるのは、当初の構想から多少の軌道修正を余儀なくされた「BG」ニューバージョン。1週に2話分もしくは2時間スペシャルが放送される可能性もあるが、「BG」が従来のドラマの1クールの放送回数10話前後より、かなり短い回数で終了することが確実となったのだ。

 確かに同局のドラマ全体について、「(外出自粛のため)在宅率が上がって、いろいろな番組を見ていただけた。1か月近い撮影中断もありましたが、終了も1か月くらい遅れるのではないかと思っています」と西氏は話していた。

 撮影中断や放送休止の影響を受けた数々のドラマの放送日程についても「(今クールドラマの放送は)7月いっぱい。(従来より)1か月遅れるのではないかと思っています。次のクールのドラマは8月アタマから放送。(編成時期のずれは)上期である程度、調整がつくのでは」と説明していた。

 本来、7月スタート予定だった夏ドラマがキャストを抑えた上での撮影スケジュールなど、“ケツカッチン”の状態であることも理解できるが、トップスターのキムタクを主役に据え、なおかつ好スタートを切った「BG」を7月いっぱいで終了させるという決断には、正直言って驚かされた。

 その驚きそのまま、私は「テレ朝幹部、木村拓哉『BG』好発進も『7月いっぱいの終了となるかと思います』」の見出しのもと報知WEBに速報をアップしたが、この記事は大きな反響を呼んだ。

 コメント欄には作品のファンからの「もったいない。今シーズンNO1のドラマなのに…」、「えっ、あと5回? ようやくスタートしたのに7月いっぱいで終わりなんですか?」、「もっと、じっくり見たかった」などのコメントがずらりと並んだ。

 もちろん、何クールも先までの主演スケジュールががっちり埋まっているだろう木村だけでなく、斎藤工(38)、菜々緒(31)ら人気の共演者たちのスケジュールを長々と抑えるのも難しいことは分かっている。

 それでも、8月いっぱいまで放送が延びてもいいじゃないか。当初の4月スタート時に用意された脚本のままの「オリジナルBG」が見たい―。一視聴者として、そう願っている私がいる。(記者コラム・中村 健吾)

「BG~身辺警護人~」で主演の木村拓哉を支える主要キャストの斎藤工と菜々緒
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