渡辺彩香 “プロ失格”のどん底からはい上がり1702日ぶり涙の復活V「みんなの顔が浮かんできて…」

優勝した渡辺彩香(Getty Images/JLPGA提供)
優勝した渡辺彩香(Getty Images/JLPGA提供)

◆日本女子プロゴルフツアー アース・モンダミンカップ 最終日(29日、千葉・カメリアヒルズCC=6622ヤード、パー72)

 4打差4位から出た渡辺彩香(26)=大東建託=が5バーディー、1ボギーの68で回り、通算11アンダーで並んだ鈴木愛(26)=セールスフォース=とのプレーオフを1ホール目で制し、涙の復活優勝を飾った。15年11月の樋口久子ポンタレディス以来、1702日ぶりのツアー通算4勝目となった。

 笑顔でリモート会見に臨んだ渡辺は「もう勝てないかなと思った時期もあったので、こうして開幕戦で勝ててうれしいです。オフの間にショットの調整をして、その通りにできました。ガツガツやっても空回りするだけなので、欲を抑えて1ショットごとにやってきたことを意識した。プレーオフになって、初めて優勝したいと意識しました」と声を弾ませた。

 昨季賞金女王の鈴木に対し、渡辺は賞金ランク115位から予選会を19位で通過し、はい上がってきた。年間2勝を挙げた15年には賞金ランク6位だった。「持ち味だったドライバーショットに苦しんでいた。(球が大きく曲がり、)一番好きなクラブが気持ち良く打てない。私からドライバーを抜いたら、何が残るんだろうって…」

 昨年は30戦中23戦で予選落ちとどん底を味わい、「たくさんスポンサー契約をしていただいているのに、ホステス大会で一切結果を出せない。ふがいない、プロとして失格だなという気持ちになりました」。覚悟を決めて、新コーチの下で持ち球のフェードを見直す日々。「フェードボールを徹底し、どんな場面でも左に打ち出して右に曲げることを心掛けた。スイングを一から作り直し、コースでプレッシャーがかかる場面でもできるように練習した」

 地道な努力が実を結び始め「本来の開幕の時期(3月)にはいい感じで打てるようになっていた。試合がいつ始まってもいいように、調整を続けてきた」という。プレーオフの1ホール目で4メートルの下りスライスのバーディーパットをねじ込むと、全英女子オープンでの渋野日向子のように左手でパターを高々と突き上げた。キャディー、プロ仲間らが喜ぶ姿を見て「その時一番、涙が出てきました。(インタビューで)『ここ数年苦しかったですよね?』と言われた時、みんなの顔が浮かんできて泣いてしまいました」と感慨に浸った。

 16年のリオ五輪争いでは惜しくも出場権を逃した。渡辺は「元々、東京五輪はずっと目標にしていました。かけ離れて、遠い目標になってしまったけど、1年延びたのは運がついているのかもしれない。リオを逃してから悔しさを晴らしたいという思いもあったので、できる限り一生懸命やっていきたい」と、復活を遂げ、晴れやかな表情で語った。

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