【山形】渡辺凌磨が決めた「久しぶりの公式戦は楽しかった」今季初勝利で最高のリスタート

スポーツ報知
前半18分、先制ゴールを決め喜ぶ山形FW渡辺(40番)

◆明治安田生命J2リーグ第2節 山形1―0栃木(27日、NDスタ)

 J2山形は27日、ホームでリーグ再開戦を迎え、栃木に1―0で今季初勝利。リモートマッチ(無観客)で行われた一戦は、前半18分に3―4―3の右シャドーで先発したFW渡辺凌磨(23)のゴールで先制し、逃げ切った。今季から指揮を執る石丸清隆監督(46)は中断期間に集中的に取り組んできた攻撃面の成果を示し、再開を待ちわびたサポーターたちの思いも背負って戦ったイレブンと共に、うれしい勝ち点3をつかんだ。

 離れていても、心は一つ。試合開始前にはサポーターたちから届いた多くのビデオメッセージが電光掲示板に流された。スタジアムの一角にはサポーターたちの写真で作られた横断幕が掲げられ、会場のスピーカーからも大声援が流された。

 心を奮い立たせてピッチに立った山形イレブンが前半から迫力のある攻撃を見せた。前半18分、左サイドのMF山田拓巳(30)がドリブルでペナルティーエリアへ切り込んだ。相手のDFにボールをはじかれたが、そのこぼれ球をペナルティーアーク手前で待ち構えた渡辺が胸トラップで落として右足を一閃(せん)。「自信を持って振り抜けた」と渡辺。強烈なシュートでゴール右隅を射抜き、先制した。

 ボールを支配し、3バックの左右も果敢に攻撃に関与し、数的優位をつくりながら、中と外から好機を生み出した。後半はリスク管理をしながら冷静に相手の攻撃を跳ね返し、1―0の完封で今季初勝利を手にした。石丸監督は、「前半は特に(試合を)コントロールすることができた。後半の相手のパワープレーに少しひるんだところは反省材料」と振り返った。

 今季チームの1号ゴールは新加入の渡辺の移籍後初ゴール。新潟から完全移籍加入した渡辺は、2015年からドイツ・インゴルシュタットの下部組織でプレーを経験。17年途中に当時ブンデスリーガ・2部に所属したトップチームに昇格。2部でのプレー機会はなかったが、異国の地で研さんの日々を送った。

 オフェンス能力の高さを武器に昨季は新潟で23試合出場4得点。山形では2月23日の磐田との開幕戦(0●2)スタメンをつかみ、中断明けの試合でもその座をキープし、結果を残した。渡辺は「久しぶりの公式戦は楽しかった。(これからも)チーム一丸となって戦っていきたい」と気合。次戦は7月4日のアウェー・町田戦。迫力のある攻撃と手堅い守備で連勝を狙う。(小林 泰斗)

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