【岩手】秋田豊監督、県はコロナ感染ゼロでも苦労はゼロじゃない…モチベーションの維持難かった

練習中、選手に指示を送るJ3岩手の秋田監督((C)IWATE GRULLA MORIOKA)
練習中、選手に指示を送るJ3岩手の秋田監督((C)IWATE GRULLA MORIOKA)

 Jリーグは27日、新型コロナウイルスの影響による中断が明け、7月4日に再開するJ1に先立ってJ2が約4か月ぶりに再開し、J3は約3か月半遅れて開幕を迎える。昨季J3最下位からの巻き返しを期す岩手は、元日本代表DF秋田豊氏(49)を新監督に招き「リーグ優勝&J2昇格」を目標に掲げる。全国で唯一、1人の感染者も出していない県でありながらもコロナの影響を受けたクラブが、苦難を乗り越え過去6戦未勝利の開幕戦(いわスタ)で秋田と対戦する。

  • J3第1節
  • J3第1節

 待ちに待ったリーグ開幕。13年の町田(当時JFL)以来、7年ぶりにピッチに戻ってきた秋田監督は「モチベーションの持っていきかたに関してはすごく苦労したけど、それ以上に始められる喜びの方が強い」と静かに闘志を燃やした。

 岩手県は現在まで新型コロナウイルスの感染者が確認されていない「ゼロ」の地だ。一方で、国内では感染が拡大したことでJリーグは公式戦延期が続き、岩手が4月19日に出場予定だった天皇杯予選決勝も開催へ批判の声が上がった末に延期が決定。全国的な緊急事態宣言が出たことで、チームは同23日から5月6日までを自主練習期間とした。

 モチベーションの維持が難しい状況にも新監督は前を向いた。「世の中、思い通りにいかないことはたくさんある。試合でも同じ。何が足りなくて何をしないといけないか、分析して行動するのが重要」。全体練習ができない期間は、個人のレベルアップをテーマに定め「気持ちを切らさずにやっていこう」と選手に声をかけた。活動再開は5月9日。自粛期間は約2週間と、関東・関西圏のクラブが約2か月休止していたことに比べるとアドバンテージもあった。6月からは完全非公開で集中を高め「いろんなシミュレーションができた」と振り返った。

  • オンライン取材に応じた秋田監督

    オンライン取材に応じた秋田監督

 昨季は8月18日の福島戦を最後に14戦勝ちなしと低迷して最下位に終わった。秋田監督は「コンセプトが明確ではなかった」と守備の整備に着手。通算9年間在籍するGK土井康平(31)は「守備に対して細かい戦術がある。今年は後ろから見ていて堅くなったと感じる」と成長を実感している。

 目標はリーグ制覇とJ2昇格。指揮官は「自分たちのプレーができれば優勝できる。その力はある」と自信を見せ、主将のDF森下俊(34)は「ここでやらないと岩手県が盛り上がらない」と言葉に力を込めた。14年のJ3発足以降“鬼門”の開幕戦は今季は無観客開催だが、本拠地での開幕は初めて。「岩手でサッカーができる喜び」を胸に、初陣に臨む。(種村 亮)

 ◆秋田 豊(あきた・ゆたか)1970年8月6日、愛知・名古屋市生まれ。49歳。愛知学院大を経て93年に鹿島に入団。主力CBとして数々のタイトル獲得に貢献。2004年に名古屋、07年に京都に移籍し同年限りで現役引退。10年に京都、12~13年に町田で監督を務めた。J1通算391試合に出場し23得点。4度ベストイレブンを受賞。日本代表としては98年フランス、02年日韓と2大会連続でW杯に出場。

 ◆在京クラブのコロナ関連状況 5月25日に緊急事態宣言が解除されて以降、東京Vは同29日、町田は6月1日、F東京は同2日に全体練習を開始。27日に再開するJ2の2チームにとっては、準備期間約4週間と急ピッチでの調整を強いられた。町田では従来、選手が練習後に使っていた市施設のシャワーが15日まで使えず、練習後はそのまま帰宅していたという。また移動バスを1台から2台に増やし、座る際は1席空けるなどの対策も取っている。東京都では24日、緊急事態宣言解除後としては最多となる55人の感染が報告されるなど感染者は増加している。

練習中、選手に指示を送るJ3岩手の秋田監督((C)IWATE GRULLA MORIOKA)
J3第1節
オンライン取材に応じた秋田監督
すべての写真を見る 3枚

サッカー

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 バックナンバー申し込み 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請