「Nizi Project」完結…脱落のアカリ、ユナ、リリア、モモカにも拍手を

虹プロオーディションに合格し、デビューが決まった「NiziU」のメンバー
虹プロオーディションに合格し、デビューが決まった「NiziU」のメンバー

 レコード会社大手ソニー・ミュージックと韓国芸能大手「JYPエンターテインメント」の共同オーディション「Nizi Project」(通称「虹プロ」)が25日深夜に完結。最終メンバー9人がこのほど新たに「Nizi U」としてデビューすることが決まった。

 約1年にわたる大規模オーディション。女の子たちが夢に向かってひたむきに努力し、自分の壁を越えていく姿は本当に感動したし、「JYP」の父であるプロデューサー、J.Y.Park(パク・ジニョン)さんの言葉に何度も胸を打たれた。「Hulu」での配信がスタートしてからは毎週金曜の夜が楽しみで、勝手ながら「一生オーディションやっていていほしい」と思ったほどだった。

 デビューの決まった9人には何の異論もない。歌もダンスもラップもビジュアルも人柄も個性もそれぞれ唯一無二で、そして自分に甘えず、ストイックに努力できる才能を持っている。夢をつかみ取った9人の笑顔はみずみずしく、まぶしい。これから虹色の輝きを放って欲しい。

 しかし、半年近くリアルタイムで過程を見守ってきた筆者がどうしても心を寄せてしまうのは、惜しくもファイナルミッションでメンバーから漏れた3人の練習生―アカリさん、ユナさん、リリアさんだ。今後、デビュー組の9人の軌跡を振り返る機会はたびたび訪れるだろうから、今はただ、この3人の名を出して奮闘をたたえたい。

 韓国ステージの個人ミッションで最下位からスタートしたのがアカリさんだった。オーディション参加時から注目を浴びていたが、不運にも体調を崩し入院。調子が出ないこともあったが、病気やケガを言い訳にせず黙々と練習に打ち込む姿が印象的だった。歌の実力も安定していて、メインボーカルになれる存在だったし、なにより笑顔がすばらしかった。個人的にはこのオーディションでベストアクトだったグループミッションの「Feel Special」の大サビで彼女が登場してきた神々しさはたぶん、この先の人生でもふと思い出すんじゃないか、とさえ感じる。

 その「Feel Special」で自分の殻を破ったのがユナさんだった。JYPエンターテインメントの練習生で、キャリアは誰よりも長く、メンバーの面倒見もすごくいい。ただ、ポテンシャルは超一流なのにどうにも本番に弱いタイプ。緊張のあまり声が細くなったり、自信を失ってしまう場面はもどかしく、見ているこちらの方がつらくなるほどだった。それでもチームメートやJ.Y.Parkさんからの励ましもあって、そのプレッシャーを克服。念願の「本当に上手でした」という言葉に、声を上げて泣く姿にはもらい泣きした。

 ダンスと歌がとてもしなやかだったリリアさんは、東京合宿ではティーンエージャーらしい健康的なスタイルで、体形管理について指摘されたこともあった。一般人の視点ではまったくダイエットの必要などはなかったが、たぶん1グラムの微妙な重さがパフォーマンスの出来を左右するストイックな世界。なにより個人ミッションで体力が続かなかった経験をしたことで、自分自身を知ったことだろう。幼少期からレッスンを積んでいて、もともと実力の優れている人。バランサーとしての能力は抜群で、グループミッションでは、歌の世界観に引き込む役割を任されていた。

 人生で「選ばれなかった」経験は誰しもあるはずだ。受験でも恋愛でも仕事でも懸賞やラジオの投稿でも。それが人生をかけるべきものであったらなおのこそ、「選ばれなかった」悲しみも深いだろう。ただ彼女たちは、すべてを失ってしまったわけではない。踏みしめてきた一日一日があって、オーディション前よりもはるかに成長した自分や、その日々で培ってきた友情はちゃんと手元に残っている。

 全員が10代。これからの人生のほうが長い。ファイナルミッションの直前で脱落したモモカさんも含め、またどこかで彼女たちの笑顔に会えることを心待ちにしている。13人のメンバーのまなざしに、汗に、涙に、視聴者の我々もたくさんの感情を引き出してもらったことを感謝し、心から拍手を送りたい。13人のみなさん、本当にお疲れ様でした!(記者コラム)

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