【湘南】速攻&遅攻自在「湘南スタイル」進化形…担当記者が読み解く

5日の全体練習で汗を流す湘南・岩崎(左)とタリク
5日の全体練習で汗を流す湘南・岩崎(左)とタリク

 役者は変われど、攻守でアグレッシブに走る「湘南スタイル」は変わらない。そう感じた2月の開幕・浦和戦(2●3)だった。先発メンバーは昨年の開幕戦から9人変わったが、とにかく走る。チーム走行距離はリーグ2位の120・8キロ、スプリント(時速24キロ以上)数は同1位の224回。数字上でもその走力が証明された。

 際だったのは持ち味の速攻より、遅攻だった。先制点は速攻が封じられると見るや、落ち着いてボールを回して左クロスから奪取。2点目は最終ラインから10本のパスでじわじわ相手陣に入り、クロスからフィニッシュした。「速く攻められなければしっかり動かしてサイドや中央から攻める」。開幕前にMF鈴木冬一が語った言葉通りだった。

 昨年の1トップから2トップに変え、3ボランチの新システムを導入した。MF斉藤未月は「真ん中がアンカーではなく、ボランチが2人から3人に増えたイメージ。より攻撃的で、守備もボールを奪いやすくなった」。中央で人数をかけてボールを回し、2トップで得点の厚みも増す“進化形”だ。

 昨季はチョウ貴裁(チョウ・キジェ)前監督(51)が選手らへのパワハラ行為で退任。今冬にはDF杉岡大暉、FW山崎凌吾ら昨季のチーム得点上位3人が流出したが、14人が新加入した。「新しいメンバーでほぼ一からチームを作った」と斉藤。それでも、ノルウェー代表FWタリクは開幕戦で個人9位の走行距離12・31キロと新加入の外国籍選手にも戦術は浸透し、ベテランのFW石原直樹、東京五輪世代のFW岩崎悠人ら他クラブで結果を残しきれなかった実力者が集った。

 昨年10月から指揮する浮嶋敏監督(52)は「うちにはフィジカルモンスターのような飛び抜けた選手はいないけど、誰が出ても遜色ない。連戦も大丈夫」。コロナ禍の過密日程でも5人に拡大した交代枠を活用して選手の疲労を軽減しながら、激しく走り回るサッカーで上位を狙う。(湘南担当・星野 浩司)

 ◆湘南ベルマーレ 1968年創立。藤和不動産サッカー部が前身。「フジタ工業」、「フジタ」と改称し、Jリーグには94年に「ベルマーレ平塚」として加盟。同年度の天皇杯優勝。2000年に現クラブ名に改称。18年ルヴァン杯初制覇。愛称のベルマーレはラテン語の「美しい」と「海」を合わせた造語。ホームタウンは神奈川・平塚市など9市11町。本拠地はBMWスタジアム平塚(収容1万5200人)。

サッカー

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 バックナンバー申し込み 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請