萩野公介が告白…五輪今年なら「正直厳しかった」「今は全てが上向き」

平井コーチ(右)とともに笑顔でトレーニングに励む萩野(IMPRINT提供)
平井コーチ(右)とともに笑顔でトレーニングに励む萩野(IMPRINT提供)

 競泳のリオ五輪金メダリスト・萩野公介(25)=ブリヂストン=が24日、オンラインで報道各社のインタビューに応じ、近況を報告した。取材に応じるのは、新型コロナウイルス感染拡大による3月の東京五輪延期決定後、初めて。ここ数年不振にあえいでいた現状を踏まえ、延期を「さみしい」と言いつつも、準備期間が増えたと捉えた天才スイマー。今年五輪があったら「正直厳しかった」というストレートな思いも口にした。

 画面の向こうの萩野は吹っ切れたような表情に見えた。コロナ禍で東京五輪の延期が決まったのは3月24日。代表選考会を兼ねた4月の日本選手権が目前だった。

 「トレーニングをちゃんと積んでいた気持ちはあった。努力や成果を表現する場所がなくなったのは純粋にさみしい思いだった」

 ここ数年、不振が続いていた。メダルの前に代表入りなるか、という瀬戸際を迎えていた。

 「来年またチャンスを頂けた。準備の期間が増えたとプラスに捉えて、また改めて頑張ろうという気持ちになった」

 もし今年五輪があったら、という質問も飛んだが、自己分析は率直なものだった。

 「正直厳しい部分はあった。金が難しいというレベルではなく、もっと下の方のレベルだった。今はそのときよりは全てが上向いている」

 4月の緊急事態宣言以降はプールでの練習はままならず、在宅トレーニングや、近所を走るなどして体力を維持した。5月の宣言解除以降はプール練習も可能となり、6月に入りさらに本格化している。試合の予定が立たない分、自分に向き合う時間も増えた。練習の中でも強弱、メリハリを意識し、崩れていた技術面を見直している。

 「(コーチの)平井(伯昌)先生からはこの期間だからこそできることをやろうと、言われた。大きくゆとりを持って、今だからできることを考えて取り組んでいる」

 コロナにより、五輪の存在意義が厳しく問われた。3度目の大舞台を目指す萩野も、その意味をよくかみしめていたという。

 「一番大事なのは命。人によって違うが、僕自身は五輪の優先順位はものすごく高いところにあって、スポーツの力を信じている。全力で泳ぐ姿を見せて、何かが変わったり、勇気づけられたりもする。五輪だからこそできることがあると信じている」(太田 倫)

 ◆萩野公介に聞く

 ―緊急事態宣言下での練習は。

 「泳ぐ場所やトレーニングの場所、移動も含めていろんなことが制限され、できないことが多かった」

 ―7月23日に再び「五輪1年前」となる。

 「そこからの1年が五輪の結果を左右する。まだ1年もあるから頑張ろうと思えるメンタリティーでいる。一日一日無駄にせず頑張りたい」

 ―泳げなかった期間に改めて感じたのは。

 「プールがなければできないことがたくさんあると、改めて感じた。筋肉だけでなく脳内というか、頭と体を両方うまく鍛える時間になればと思った。日常生活は当たり前であって当たり前でない。感謝しないといけない」

 ―五輪の簡素化について。

 「五輪は客席がびっしり埋まって、華々しいイメージ。たくさん観客が入った状態で泳ぎたいが、何より開催が大事」

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