京都外大西は20日、瀬田工と今季初の練習試合を大津市の皇子山球場で行い、プロ注目の山下航汰捕手(3年)は3打数1安打、1盗塁で好調の滑り出しを見せた。試合は3―2で京都外大西が勝利した。
高い能力を見せつけても、勢いのいい言葉は出てこなかった。瀬田工の最速147キロ右腕・小辻鷹仁投手(3年)との対戦は四球と三振。「相手もプロ注目のピッチャーだったので、そこで打てなくて悔しい」と意識の高さを見せた。
冬季の練習が明けてからは、プロを見据えて、練習や試合で木製バットを使い始めた。この日も全打席、金属ではなく木で挑み「木のバットに慣れず、詰まることがあった」と話した。巨人、オリックスなど5球団のスカウトが視察に訪れる中、進路については「プロ一本」と断言。上羽功晃(うえば・たかあき)監督(50)も「打つ能力は高い」と話した。
昨年3月の練習試合では、星稜・奥川恭伸投手(現ヤクルト)から本塁打を放ち自信につなげた。182センチ、74キロの細身でありながら、高校通算35本塁打のパンチ力が魅力。「高いレベルで野球がしたい。自分のレベルを知りたい」と意気込む山下。高校最後の大会もプロと同じ木製バットで勝負する。(森脇 瑠香)
◆山下 航汰(やました・こうた)2002年10月1日、福井市生まれ。17歳。清水東小1年から軟式の「清水東ビックパワーズ」で野球を始め、清水中ではボーイズリーグの「鯖江ボーイズ」でプレーし、3年でジャイアンツカップに出場。京都外大西では1年春からレギュラー。2年春に県大会3位。50メートル走6秒3。182センチ、72キロ。右投右打。家族は両親と兄、妹。