【浦和】「レッズ=高速カウンター」を確立させる…担当記者が読み解く

スポーツ報知
開幕戦の後半40分、浦和・関根が勝ち越し決勝のゴールを決める

 思わず原稿を打つ手が止まった。2月21日の開幕・湘南戦(3〇2、BMWス)の後半44分。12年から浦和のスタメンを張り続けてきたDF槙野智章が守備固めで投入されるアナウンスがあった。ナイターの試合で原稿の締め切り時間と格闘する中で見たベテランの背中に、勝利への執念と、チームの変化の一端を感じた。

 変化はその4分前にもあった。同40分、自陣ゴール前でパスカットから17秒でMF関根貴大が決勝点。疲労がピークの終盤に、ボールを奪ったDF山中亮輔ら6人がゴール前に激走する高速カウンターだった。同16日のルヴァン杯・仙台戦(5〇2)の3点目も自陣でボール奪取から11秒で得点。昨季は34得点中、カウンターから4得点のみだった姿から見違えた。

 17年から3年連続で監督が交代。固まらなかった「スタイル」の確立を本格的に見据える。1月末に行われたサポーター集会。新任の土田尚史スポーツダイレクターは「その時々の監督に丸投げのサッカーで、レッズにはコンセプトがない」と嘆き、「ボールを奪って短時間でフィニッシュまで持っていく攻撃的なサッカー」への変革を宣言した。

 ミハイロ・ペトロヴィッチ監督時代から基本的には踏襲されてきた3バック布陣から、今季は4バックに変更。大槻毅監督(47)はミーティングでリバプール、ライプチヒなど縦に速い攻撃を展開する欧州の強豪クラブの映像を見て意思統一を図った。昨季はフィットしきれなかった攻撃的な左SBの山中、左MFの汰木康也が「やっと得意な本職でやれている」と定位置を奪取。18年はJ3鳥取、昨年はJ2新潟で2年連続得点王のFWレオナルドの加入でエース・興梠慎三への依存も脱却しつつあり、適材適所に選手を当てはめる指揮官の手腕を感じた。

 クラブは昨季14位からの再建へ3か年計画を掲げ、多少結果が出なくても「我慢」する方針を示した。控え選手にも日本代表経験者がそろい、コロナ禍の過密日程を乗り切る戦力は十分。降格がない特例の中、ブレないスタイルの構築へ挑戦する姿を見届けたい。(浦和担当・星野 浩司)

 ◆浦和レッズ 1950年、中日本重工サッカー部として創部。64年から三菱重工業サッカー部に。91年のJリーグ発足時に加盟。過去にJ1(06年)、リーグ杯(03、16年)、天皇杯(05、06、18年)、ACL(07、17年)で優勝。チーム名はダイヤモンドの最高の輝き、固い結束力を表し、チームカラーの赤と組み合わせた。ホームタウンはさいたま市。本拠地は埼玉スタジアム(収容6万3700人)。

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