プロ野球で今季の特別ルールとして従来の4人から5人に拡大される外国人枠(ベンチ入りは4人まで)の運用方法について、一定の制約をかける方向で調整していることが16日、分かった。球団間の公平性を担保するため、「投手4野手1」の内訳を採用したチームに対して、今季中に「投手3野手2」などに変更することは不可となる見通しだ。
新型コロナウイルスの感染リスクを考慮し、選手の負担軽減を目的に、今季は外国人出場選手登録数を4人から5人に拡大する。各球団はコロナ流行前の昨オフに外国人の陣容を固めており、早期の補強も見通せない状況。開幕直前に導入した特例によって不公平感が生じる事態を避けるため、5枠の運用方法に関して慎重に協議を重ね、一部制約をかけることを検討している。
4枠で運用する場合は従来通り「投手3野手1」「投手2野手2」「投手1野手3」の内訳が可能。ただし、5枠の中で「投手4野手1」「投手1野手4」の内訳を採用したチームが、シーズン中に「投手3野手2」「投手2野手3」に変更することは認められないルールになりそうだ。「投手2野手3」と「投手3野手2」の変更は可能とみられる。
一度「投手4野手1」を採用したチームが助っ人野手2人を1軍起用する際には、従来の4枠での運用(投手2野手2)に切り替える必要がある。その後、再び外国人5人制を採る場合は「投手4野手1」での運用に限定される。
投手力が課題のチームに「投手4野手1」は魅力的な選択肢となる一方、“一方通行”のため開幕早々の採用にはリスクを伴う。6月開幕、最大120試合という異例のシーズン。各外国人枠の運用方法が、大きなカギを握るかもしれない。