池江璃花子、年内レース復帰へ望み 4泳法解禁…リオ五輪代表・持田早智指導の西崎勇氏新コーチ就任

18年パンパシフィック水泳の女子100メートルバタフライで金メダルを獲得した池江璃花子
18年パンパシフィック水泳の女子100メートルバタフライで金メダルを獲得した池江璃花子

 白血病からの復帰を目指す競泳女子の池江璃花子(19)が所属するルネサンスは16日、新コーチに西崎勇氏(40)が就任したと発表した。西崎氏をヘッドコーチとしたグループ指導体制となり、同じ所属先の複数選手と水中練習や筋力トレーニングを行っていく方針だ。池江は新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言解除後から本格的なプールでの練習もスタートさせ、4泳法もこなせるまでに回復しているという。

 池江が復帰への道のりをまた一歩進んだ。新たな指導者として、ルネサンス所属の西崎氏が就任。同氏をヘッドコーチに置くグループ指導体制を敷き、池江を支えることになった。

 西崎氏は、1979年生まれの40歳。現在はルネサンスの競技強化部で競泳ヘッドコーチを務めており、教え子の持田早智をリオ五輪代表として送り込んだ実績がある。同じ所属として池江の泳ぎや性格も熟知しており、指導に最適な人材と判断されたもようだ。同社は「今後は、ルネサンス所属の複数名の選手とともに水中トレーニングと筋力トレーニングを行う。通院による治療を継続しながら競技復帰を目指す」との方針を発表した。

 池江は昨年12月の退院の際、18年6月からマンツーマン指導を受けていた三木二郎氏との師弟関係を解消したことを発表。闘病に専念する意味もあり、約半年間、指導体制は空白となっていた。

 関係者によると回復ぶりは良好だ。3月には白血病公表後初めてプールに入った姿をインスタで報告。当初は水に顔をつけず、バタ足だけという制約があった。緊急事態宣言下では在宅トレーニングに集中し、基礎体力を鍛えていた。ただ、5月末の宣言解除後は、主治医の許可も得て、得意のバタフライも含む4泳法を本格的に解禁。体調と相談しながらではあるが、主に日大を拠点に1日2時間から2時間半ほどの練習を週に3、4回こなせるまでになった。地道なトレーニングの成果で腕や腹筋に「少しずつ筋肉がついてきた」と、本人も手応えを感じているという。

 このまま順調にトレーニングを上積みできれば、年内のレース復帰という希望も見えてくる。ただ、コロナ禍で日本選手権や国体といった大きな大会は延期、インカレや東京都レベルの試合も開催が不透明だ。今後ウイルスが落ち着き、試合環境が整ってくれば、池江にとってもより具体的な目標が定まってくるだろう。

 5月にウィッグを外した姿を公開した際には「アスリートの仲間にとっても、また同じように苦難と闘っている誰かにとっても、小さな希望になればうれしい」と発信した。再び躍動する姿を誰もが待っている。(太田 倫)

 ■池江璃花子のこれまで

 ◆19年2月8日 豪州合宿で調子が上がらず、現地での検査を経て帰国。夜に病院で検査を受け、白血病であることが判明し、そのまま入院。

 ◆同12日 病名が白血病であることを自身のツイッターで公表。治療を開始。

 ◆4月8日 日大スポーツ科学部に入学し、水泳部に入部したと発表した。同日の入学式は欠席。

 ◆5月8日 公式ホームページを立ち上げ、直筆メッセージを公開。「最後まで頑張りたい、負けたくないという気持ちがこみ上がってきます」

 ◆6月5日 一時退院を報告。

  • 19年9月、日本学生選手権の観戦に訪れ、日大を応援する池江
  • 19年9月、日本学生選手権の観戦に訪れ、日大を応援する池江

 ◆9月6日 都内で行われた日本学生選手権(インカレ)で所属する日大の応援に訪れ、231日ぶりに公の場に姿を見せた。

 ◆12月17日 10か月の入院を経て退院したことを報告。

 ◆20年2月8日 トレーニング再開をインスタで報告。

 ◆同19日 白血病を公表後初めてテレビ出演。

 ◆3月17日 インスタで406日ぶりにプールに入ったことを報告。

 ◆5月18日 SNSなどで退院後初めてウィッグを外したベリーショート姿を公開。

 ◆6月16日 ルネサンス所属の西崎勇氏が新コーチ就任と発表。

18年パンパシフィック水泳の女子100メートルバタフライで金メダルを獲得した池江璃花子
19年9月、日本学生選手権の観戦に訪れ、日大を応援する池江
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