田中みな実、どこまで“伸ばし棒”伸ばせるかの挑戦…「許さなーーーーーーい」怪演秘話

「許さなーーーーーーい」のセリフが話題の姫野礼香を演じる田中みな実(カメラ・小泉 洋樹)
「許さなーーーーーーい」のセリフが話題の姫野礼香を演じる田中みな実(カメラ・小泉 洋樹)

 フリーアナウンサーで女優としても活躍している田中みな実(33)が出演しているテレビ朝日系「M 愛すべき人がいて」(土曜・後11時15分)が13日から放送再開される。田中は三浦翔平(32)演じるマサに結婚を迫る秘書役で登場。「許さなーーーーーーい」というインパクトあるセリフが話題になっているが「“伸ばし棒”は私の中でも挑戦で、かなり練習しました」と振り返った。2014年にTBSを退社しマルチに活躍しているが「テレビ局には毎年若い子が入ってきて、常に危機感を感じていた」という。写真集「Sincerely yours…」やフリーになってからの心境の変化なども聞いた。

 田中が演じる姫野礼香は歌手を目指するアユ(安斉かれん)を目の敵にして、数々の嫌がらせをする役どころだ。脚本の鈴木おさむ氏とは「奪い愛、夏」に続く作品で、個性の強い役にも戸惑いはなかったという。

 「またお芝居の仕事が来てうれしかったですし、特におさむさんに声をかけていただいたのは光栄でした。ドラマ全体はマサとアユの純愛を描いてますが、周りはエキセントリックなキャラクターが多くて、私は礼香さんをどこまで振り切れてやれるかだと思いました。台本を読んで『こんな感じかな』と想定して、現場でセットを見ると『こういうシチュエーションか』ってイメージと違うことも…。こちらからアイデアを提案することもあって、その場で適応している感じです。今回は自分で芝居を仕掛けていかなきゃいけないのことも多くて、特に安斉さんはお芝居が初めてなので、まずは恐怖をその瞬間瞬間に与える事を考えました」

 眼帯を付けて凄みを利かせる外見とともに台詞回しも独特で、特に「許さなーーーーーーい」のフレーズは破壊力十分だ。

 「『奪い愛』の時に水野(美紀)さんと小池(徹平)さんが台本の“伸ばし棒”を『どのくらい伸ばせばいいんだろう』と話しているのをそばで聞いていたので『私にもおさむさんの“伸ばし棒”来た』って思いました。私の中でどこまで伸ばせるかの挑戦もあって、自宅でいろんな音域で練習すると高いとちょっと続かない。オンエアもよく聴いてみると半音下がっていて、それで声が続いたのはあります。もちろんワンテイクじゃなく何回も撮りましたが、最初の方に(力を)出し切っちゃって、最後のワンショットは『出るかな』って。顔を下げる事で声が出やすなり、結果的に上目になって怖い表情にもなりました」

 ―かなり練習した。

 「台本覚える時、ドライヤーで髪を乾かしながら鏡の前で練習するんですよ。ドライヤーの音と声が交ざってあまり近所迷惑にならないかなって思って…。礼香のセリフって独特で聴いていて怖いじゃないですか。ある時歩きながら練習していたら、すれ違った人に3度見ぐらいされちゃったりして。だから家でやるんですけど、たまにリフレッシュのために散歩しながらセリフ言っちゃうと、そういうこともあります(笑い)」

 新型コロナの影響で撮影休止が続いたが、この期間で台本も変わったそうだ。

 「1か月半ぐらい撮影できず、その間に『台本変わりました』って訂正されたモノが来ました。礼香さんってけっこう相手に近寄ってしゃべったりしますし、これから流川翔(白濱亜嵐)ともキスするシーンもあるので、ソーシャルディスタンスという物理的な接触を避けるような手直しなのかなと思っていたら、ちょっと違っていました。おさむさんも視聴者の反応を放送された3話から受け止めているようで『許さなーーーーーーい』が話題になったからか“伸ばし棒”がとても増えていました。元々のセリフもちょっと変で恐怖と笑いの境目だったのに、新しい台本は『ちょっと笑いに寄りすぎてませんか』っていうように変わったりしてます」

 昨年、「絶対正義」で役者業に進出した。当初は違和感を感じたが、次第に作品作りに魅せられたそうだ。

 「まず私が女優やるとは思っていませんでした。バラエティー番組も大事で雑誌もやりたい仕事がある中で、最初はスケジュール拘束へのフラストレーションありました。『ワンシーン撮るために何でこんな遠方に来るの』って。バラエティーは現場に入って瞬発的にやることが多いんですが、ドラマは台詞を覚えたり移動時間含め表に出ない作業が多いし、不安で夜寝られないこともあります。(絶対正義で)白石聖ちゃんと2人の重たいシーンの撮影前日はそうでした。彼女はキャリアあるから余裕でやっていると思ったら、あとで聖ちゃんが『あのシーンは具合悪くなるぐらいとても緊張した』と聞きました。キャリアのある女優さんがド素人の私にきちんとぶつかってくるんだって思ったら、私もそのぐらいの気持ちでぶつかって良かったんだって思いました」

 初めてのドラマで演技開眼。今までとは違ったモノが見えたきたという。

 「ドラマって自分にかかる負担が大きいんです。撮影の途中で西浦(正記)監督に『これから芝居続けた方いいよ』って、他の女優さんにも『これからも続けなよ』といっていただいた時に『もう大丈夫です。十分経験させていただきました』って言っていたんですね。でも…。すでに何話か放送されていたんですが、それを見た時に『作品を見た』って感じがしました。一話の物語を作りために出演者、スタッフが大変な思いをしてやったことが、パズルのように組み合わさって一つの作品になるんだな~って。こういう感覚は初めてで感動を味わいました。すごいことに携わっていると感じて、クランクアップの日に『またやりたいかもしれない』っていったんですよ。そしたら(共演した)山口紗弥加さんが『あなたはきっとこれからもこの仕事を続けるわ』って。確かに今度の作品で5作目で、もしかしたら私の中にドラマ好きなDNAがあるかもしれないです」

 ―初めての作品が「絶対正義』で良かった。

 「はい。監督が西浦さんで山口さん、美村(里江)さん、片瀬那奈さん、桜井ユキさんの4人の女優さんがいたからこそ続けられたと思っています。私、白味(長いシーンを撮影する時に空白を入れること)とかドラマ用語を分かっていなくて『白味って何ですか』って聞いたら、片瀬さんが『最初は誰でもそう。全然恥ずかしいことじゃないよ』って。そして『田中みな実さん“初白味”です』と言って現場を盛り上げてくれたんです。誰も教えてくれないとか厳しくされちゃって縮こまっている現場だったら、きっと続けられてなかったと思います」

「許さなーーーーーーい」のセリフが話題の姫野礼香を演じる田中みな実(カメラ・小泉 洋樹)
姫野礼香を演じる田中みな実(左は三浦翔平=「M 愛すべき人がいて」から)
姫野礼香を演じる田中みな実(「M 愛すべき人がいて」から)
インタビューに答えた田中みな実
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