【2019年6月12日】吉田輝星 初登板初勝利に沸いた地元・秋田の夜

プロ初登板初勝利を挙げウイニングボールを手にマウンド上で笑顔を見せる吉田輝星
プロ初登板初勝利を挙げウイニングボールを手にマウンド上で笑顔を見せる吉田輝星

 歴史的な勝利だった。18年ドラフト1位で入団した吉田輝星投手(当時18歳)が、広島戦(札幌D)でプロ初登板に臨み、5回4安打1失点で初勝利を記録。さらに同期の高卒新人、21世紀生まれとしての初勝利というおまけ付きだった。人生初のお立ち台では「自分の力だけじゃ勝てなかったのに、自分だけ立たせてもらって…。うれしいです」と初々しくはにかんだ。

 ここから先は当時、関係者への取材を行ったものの、日の目を見ることがなかったエピソードだ。初勝利から1年という節目でもあるので、ここで紹介したいと思う。

 輝星の快投の裏には18年夏の甲子園でともに準Vに輝いた金足農ナインの存在があった。金足農時代は主に「4番・三塁」を務め、現在は東日本国際大野球部に所属する打川和輝選手によると、初勝利を挙げた際には同期のLINEグループは大盛り上がり。輝星に対しての祝福メッセージが送られ、「次も頑張るわ」と力強い返事があったという。

 さらに打川選手は「吉田からグループラインに連絡が来ることが多いです。『みんな何してるの?』みたいな感じで」と明かす。プロ野球、就職、大学進学など選んだ道はさまざまだが、それぞれの人生を歩む同級生の姿が刺激につながっている部分もあったのだろう。打川選手が「エースになってもらえるように頑張って欲しい」と語るように、大きな期待を背負ってマウンドに立っている。

 また初登板の様子は、後輩たちにも大きな刺激を与えていた。母校・金足農野球部の現役部員もそろって学校内のテレビの前で声援を送った。中泉一豊監督は「先輩が頑張っている姿を見て、自分たちも頑張ってほしいという思いから試合を見せました。。拍手が起こったりもしていた」と、その意図を明かしてくれた。

 当時、輝星は夏の秋田県大会を控えた後輩たちにこうメッセージを送っている。「上位までは自分たちの実力で行って欲しい。(自分の投球で)勇気づけられれば」。全力を尽くした84球の熱投と、初登板初勝利という偉業。後輩たちに送る最高のエールとなったに違いない。(日本ハム担当・小島 和之)

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