藤井聡太七段「羽生ロード」初タイトル戦勝負服はスーツ…羽生善治九段「自分も初めての時は和服を着られなかった」

スーツ姿で棋聖戦第1局に臨んだ藤井聡太七段(日本将棋連盟提供)
スーツ姿で棋聖戦第1局に臨んだ藤井聡太七段(日本将棋連盟提供)
羽生善治六段(当時)も初タイトル戦はスーツだった(1989年12月の第8局時)
羽生善治六段(当時)も初タイトル戦はスーツだった(1989年12月の第8局時)
藤井聡太七段が達成した最年少記録
藤井聡太七段が達成した最年少記録
藤井聡太七段の8大棋戦成績
藤井聡太七段の8大棋戦成績

 まずは1勝―。先手の挑戦者・藤井聡太七段(17)が157手で渡辺明棋聖(36)=棋王、王将=に先勝した。17歳10か月20日で、史上最年少でのタイトル戦デビューとなった藤井は、通例の和服ではなくスーツ姿で登場。現役最強棋士との大激闘を制し、史上最年少タイトルに向けて大きな1勝を挙げた。タイトル獲得まで残り2勝となり、一気の王手を目指す第2局は今月28日に同所で行われる。

 大舞台で初めてまとう勝負服にスーツを選択した藤井は、31年前に偉大な先人が歩み始めた「羽生ロード」に足取りを重ねたことになる。

 8日夜、順位戦A級で菅井竜也八段(28)を破った後、羽生善治九段(49)は取材に応じ「自分も初めての時は和服を着られなかったので。慣れたのは(タイトル戦)2年目くらいで、(着付けを)練習しました。立会人の先生に手伝っていただいたりして着ていたんですよ」と語った。初タイトル戦の記憶を「自分にとって出発点で、全てが驚きでした」と懐かしむと、棋聖戦の第2局以降について「非常に高度な内容の将棋になると思うので、棋譜を追うのが楽しみです」と明かした。

 平成が始まった1989年10月、19歳になったばかりの羽生六段(当時)は初タイトル戦となる第2期竜王戦7番勝負で島朗竜王(現九段、57)に挑戦。珍しい公開対局で行われた第1局はスーツで登場した。第2局から第7局までは和服を着ることを選んだ。

 共に研究会を行う島竜王との直接対決。持将棋(引き分け)の第2局を挟んで1、3局に連敗して窮地に陥った羽生だったが、その後は3連勝。1勝を返されて3勝3敗1分で迎えた最終第8局で再びスーツを着用して勝利。史上最年少でタイトルを獲得した(翌年、屋敷伸之九段が更新)。着慣れた勝負服で臨み、ベストパフォーマンスを追求した。

 羽生とともにスーツ姿で大勝負に島九段は、アルマーニを着こなして話題になった。藤井七段がスーツ姿を選んだことを知ると「もちろん私の時と同じように考えるのは違うと思いますけど、自然体で指したい、という冷静さを感じます。和服は着付けなどが慣れていない状態だとけっこう大変なんですよ」と語った。「第2局も2日目は羽生さんと事前に相談して、スーツに着替えたことを覚えています」

 羽生九段は2回目のタイトル戦以降、和服を貫くようになった。積み上げたタイトルは史上最多の99期。今では誰よりも優美な和装を披露する先人を追うように、17歳がタイトル戦での第一歩を刻んだ。(北野 新太)

  • 藤井七段が注文したカツカレー(代表撮影・日本将棋連盟)
  • 藤井七段が注文したカツカレー(代表撮影・日本将棋連盟)

 ■勝負めしはカツカレー

 藤井七段は昼食に将棋会館近くのそば店「ほそ島や」のカツカレー(980円)を注文。好物は母・裕子さんの手作りカレーと公言するが、勝負めしでカツを乗せたのは異例の選択。勝利への執念をにじませた。対する渡辺棋聖はうなぎ・トンカツ店「ふじもと」のうな重(竹・ごはん少なめ)の3550円に赤だし200円を付ける貫禄。タイトル戦恒例のおやつは、両者ともに「ヴィタメール」のレモンマドレーヌと「ゴディバ」の黒蜜クッキーが用意された。

 ◆第91期棋聖戦5番勝負

 ▽第2局(28日) 東京都渋谷区「将棋会館」

 ▽第3局(7月9日)東京都千代田区「都市センターホテル」

 ▽第4局(同16日)大阪市福島区「関西将棋会館」

 ▽第5局(同21日)東京都渋谷区「将棋会館」

スーツ姿で棋聖戦第1局に臨んだ藤井聡太七段(日本将棋連盟提供)
羽生善治六段(当時)も初タイトル戦はスーツだった(1989年12月の第8局時)
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藤井七段が注文したカツカレー(代表撮影・日本将棋連盟)
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