【有森裕子の本音】マラソンの“未来”考える時間に

有森裕子
有森裕子

 緊急事態宣言が解除され、徐々に通常の生活が戻ってきました。プロ野球やJリーグで新たに新型コロナウイルスの感染者が見つかるなど心配な面もありますが、スポーツの世界でも再開の動きが出ています。

 そんな中、マラソン大会に関しては「今まで通り」には、まだまだ時間がかかるでしょう。一般道を利用して開催する大会も多い中、困難が伴うのではないかと思います。

 マラソン大会の一つのセールスポイントは、性別や年齢、実力にとらわれず、ランナーとして一緒の大会に参加できる点です。この全てのランナーに共通の認識や状況判断をさせて安心、安全に開催することは、「3密」も含めて非常に難しい。また、出場者だけでなく、場所によっては沿道の観客の規制など、他競技のように「無観客」とすることもできません。

 ただ、気温が上がるこれからの時期はマラソン大会の数が減ります。“シーズン”に入る秋まで、これからの策を練る時間を持てるのです。医療に携わる人も含め、全国の大会の関係者同士が情報やアイデアを交換しながら、どうすれば問題なく運営できるかを考えていくことが必要だし、それができるのではないでしょうか。

 気温が上がるといえば、市民ランナーの方に伝えたいことがあります。マスクに関しては、走る状況を見ながら着脱を考えればいいと思いますが、ダイエット効果の期待や日焼け防止のために長袖やスパッツなど、全身を覆ったスタイルは、やめてほしいのです。

 体を覆えばそれだけ熱を持ち、熱中症の危険が増します。多量の汗を出すということは、決して「やせる」という単純なことではなく、ミネラルや鉄分など、体に大切なものも流れ出てしまうということを忘れないで、服装を工夫してみてください。(女子マラソン五輪メダリスト)

社会

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