荒川河川敷逃走のシカ捕獲…警察官ら約10人がかり、足立区危機管理部「早期に解決して良かった」

捕獲用の網に向かってジャンプするシカ(カメラ・竹内竜也)
捕獲用の網に向かってジャンプするシカ(カメラ・竹内竜也)
勢いよく網にぶつかるシカ
勢いよく網にぶつかるシカ
しばらく走り回り、捕獲要員にぶつかるシカ
しばらく走り回り、捕獲要員にぶつかるシカ
河川敷は警官や報道陣でごった返し、土手にも多くのギャラリーが詰めかけた
河川敷は警官や報道陣でごった返し、土手にも多くのギャラリーが詰めかけた
シカは足立区のトラックで区内の施設に搬送された
シカは足立区のトラックで区内の施設に搬送された

 東京・足立区の荒川河川敷で3日、シカが捕獲された。午前9時ごろ堀切橋付近で目撃情報があり、警察官や区職員ら計30人以上が集結。同11時41分、草むらから姿を見せたところを、網を使って取り押さえた。5月31日に板橋区内で目撃され、今月2日には足立区の鹿浜橋付近に出没したシカと同一とみられる。捕獲後はトラックで区内の施設に運ばれ、保護された。

 気温27度と汗ばむ陽気の荒川河川敷で、シカの熱い捕物劇が繰り広げられた。午前9時台から集まり始めた見物人や報道陣は200人超。同11時半ごろ、シカがいるとみられた草むらに2人の警察官が入ると、約30人の捕獲要員が、シカの動きを予測して網の範囲を狭めていく。およそ10分後、草むらから勢いよくシカが飛び出した。

 「出た!」。土手のギャラリーがどよめく。シカは警察官らが構えた網にぶつかった後も数秒間走り回ったが、約10人がかりで取り押さえられた。「メェ~」。ヤギに似た、切ない響きの鳴き声が漏れる。区職員らからは「ごめんな」という声も聞こえた。

 シカの種類は特定されていないが、体長約1・5メートルで野生のオスとみられる。トラックに乗せられ、パトカーの先導で足立区内の施設へ向かった。現場は東武伊勢崎線堀切駅近く。東京スカイツリーをバックに大捕物をしかと目撃した近所の女性(49)は、「なかなか見られるものではないので興奮した。シカは思ったより大きかった」と驚きの表情。同区内の小学生の子を持つ男性会社員(54)は、「子供たちが危ないので捕まって良かったが、コロナで大変な時に平和だなとも思った」と話した。

 足立区は昨年8月にサル、12月にイノシシが出没して騒ぎになったが、区内では捕まえられなかった。今回のシカも2日に同区内で目撃され、ドローンも使って捕獲を試みたが逃げられた。それでも一夜明けたこの日、捕獲に成功。足立区危機管理部は「けが人もなく、早期に解決して良かった」と、ホッとしていた。

 同区はシカを一時的に保護するが、その後は「未定」とした。関係者によると、「動物園に引き取ってもらう」「山に放す」「そのまま飼育する」などの選択肢が考えられるが、野生のシカはオリに入れても暴れたり、病気を持っている可能性もあり、簡単にはいかないという。(竹内 竜也)

 ◆過去に都内で動物が出没し話題となった主な事例
 ▼アゴヒゲアザラシ 2002年8月、多摩川で発見。「タマちゃん」と親しまれ、横浜市西区役所は、「ニシ タマオ」名義で独自の住民票を発行。04年4月に荒川上流河川事務所のライブカメラで確認されたのを最後に姿を消した。
 ▼ボラの大群 03年2月、品川区の立会川に大量発生。幅約2メートルの川をびっしりと埋め尽くした。ボラを餌とするカワウも大挙飛来。
 ▼カマイルカ 07年8月、北区の新河岸川で最初に目撃され、荒川にも出没。13日、岩渕橋付近で死んでいるのを住人が発見。
 ▼ニホンザル 08年8月20日、渋谷駅に出没し、発車案内表示板に上るなどした。捕獲のため渋谷署員が30人以上出動する騒ぎに。9月には千代田区でも見つかる。
 ▼アライグマ 18年10月、赤坂で通行人から通報。警視庁赤坂署員が木の上にいるところを発見し捕獲された。消防も出るなど繁華街は一時騒然となった。

捕獲用の網に向かってジャンプするシカ(カメラ・竹内竜也)
勢いよく網にぶつかるシカ
しばらく走り回り、捕獲要員にぶつかるシカ
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