高田川親方が初めて明かしたコロナで亡くなった勝武士さんへの思い

昨年の9月、初っ切りで場内を盛り上げた勝武士さん(右)
昨年の9月、初っ切りで場内を盛り上げた勝武士さん(右)
勝武士さんの経過
勝武士さんの経過

 新型コロナウイルス感染症から回復した大相撲の高田川親方(元関脇・安芸乃島)が1日、日本相撲協会を通じて初めてコメントを出した。先月13日に新型コロナ性肺炎による多臓器不全で高田川部屋の元三段目力士・勝武士(しょうぶし、本名・末武清孝)さんを28歳の若さで亡くし、「誰からも愛される家族を失った」と弟子をしのんだ。

 高田川親方が、最愛の弟子・勝武士さんを亡くした心境を初めて明かした。自身も新型コロナ陽性で4月23日から1週間入院。退院から約2週間後、勝武士さんは1か月以上に及ぶ感染症との闘病の末、5月13日未明に力尽きた。

 「元気で帰ってきてくれるものと信じておりました。私の体調回復を待っていたかのような最期でした。誰からも愛される大事な家族を失った悲しみは言葉にできません」。無念の思いだった。コロナ禍で20代の国内プロスポーツ選手が命を落とすのも初めてで、悲しみは日本中に広がった。

 師弟の出会いは2009年に高田川部屋を継承する約5年前。勝武士さんが山梨で柔道に打ち込んでいた中学時代、同親方が最初に声をかけた縁があった。入門後も「俺が親方の本当の一番弟子だ」と慕ってくれた。そのうれしそうな顔が今も忘れられない。巡業では相撲の禁じ手などを土俵上でユーモラスに演じる「初っ切り(しょっきり)」で多くのファンにも愛された。

 天国で見守る“家族”のためにも、悲しみは胸にしまい込む。「これからも勝武士と一緒に部屋一丸となって頑張っていこうと最期のお別れでみんなで誓い合いました」。すでに所属力士はトレーニングを再開しており、徐々に本格的な稽古に取りかかる。7月場所(同19日初日、東京・両国国技館)へ前を向く。(小沼 春彦)

昨年の9月、初っ切りで場内を盛り上げた勝武士さん(右)
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