Jグリーン堺が営業再開。大阪サッカー界を支える名物ピッチの今

23日に営業再開したJグリーン堺
23日に営業再開したJグリーン堺

 大阪府堺市にある日本最大級のサッカー施設・Jグリーン堺が23日、大阪府の緊急事態宣言解除を受けて営業を再開した。同宣言が4月7日に発令され8日から営業を停止していたが、この日は各グラウンドの入り口に消毒液を配備し、ロッカールームの使用禁止など感染対策を施しながら、約1か月半ぶりにグラウンド利用が可能に。さっそく近隣の街クラブでプレーする小学生らがピッチを走り回り、密集を避けながら思い切りボールを蹴る姿が見られた。

 天然芝、人工芝のフルピッチ16面やフットサルコート8面、さらに合宿が行える宿泊施設「DREAM CAMP」も備える同施設だが、新型コロナウイルスの感染拡大で経営に大打撃を受けた。1月から海外チームの合宿などにキャンセルが相次ぎ、春休み中のイベントも軒並み中止となって収入は約8割減に。苦しい経営の中、国の雇用調整助成金なども利用して従業員の給料を支払いつつ、再開の日を迎えた。

 普段は育成年代の各種大会が行われ、特に大阪のサッカー少年少女にはなじみが深い同施設。しかし今年は高校総体(インターハイ)が中止となり、例年4、5月に行われていた大阪府予選も中止に。同施設運営会社の土居常務は「(冬の)選手権まで3年生が残る学校もありますが、公立高など4、5割はインターハイ予選でサッカー部を引退すると聞きます。これで終わりでは、あまりにも気の毒で…。感染対策は十分に行った上で、これまで支えていただいている大阪のサッカーファミリーのために、何か考えていきたい」。引退する高校3年生がプレーできる代替大会の開催などを、関係各所と模索していきたいと話した。

 今後はトレーニングや各種大会の再開に対応していくとともに、さまざまな工夫を凝らしてピッチに人々が戻る日を待つ。公園にも人々が集まって小さな子供たちが思い切って遊べない現状を踏まえ、天然芝のピッチを6分割した30×30メートルの範囲を1時間15分2000円で貸し出す「J―Green堺 天然芝パーク」というプランが進行中。また宿泊施設「DREAM CAMP」では、長期間トレーニングができずにチームビルディングが遅れている大阪府内の大学や各種クラブを対象に、割安で貸し出す案もあるという。

 2010年に国内3番目となるサッカー・ナショナルトレーニングセンターとして開設され、今年で10年目を迎えたJグリーン堺。この日は活動再開の発表が前日となったこともあり、利用は6チームだったが、通常時は土日なら1日に約200チームが訪れる。大阪サッカー界のグラスルーツを支える名物ピッチは、コロナ禍を乗り越え、サッカーのある日常を必死に取り戻そうとしている。(サッカー担当・金川誉)

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