元巨人の林昌範さん、第2の人生・自動車教習所でもナイスリリーフ…コロナで休業も在校生のため“フル回転”

スポーツ報知
巨人などで活躍した林昌範さん(右から3人目)は船橋中央自動車学校の総務部長として日々奮闘している(昨年撮影、本人提供)

 巨人、日本ハム、DeNAで投手として活躍した林昌範さん(36)が第二の人生で苦境に立ち向かっている。17年に現役引退し、18年1月から父・敬さんが経営する千葉・船橋中央自動車学校に入社。3年目の今年、新型コロナウイルスの感染拡大の危機に直面した。県からの休業要請を受け姉妹校の鎌ケ谷自動車学校を含め、先月20日から臨時休業。期間中の売り上げはゼロだ。総務部長として取り仕切る林さんが電話取材に応じ、現状を語った。(取材・構成=岸 慎也)

 16年間を過ごした現役時代とは違い、今は相手の姿が見えない。高卒即プロ入りした左腕にとって、入社当初はすべてが初めての経験だった。「免許制度、警察との付き合い。選手の時は、極端に言えば自分が頑張ればいい。組織をどうやって動かすのか、難しさを痛感しました」と振り返る。

 2年目の19年は元プロ野球選手としての知名度を生かし、メディアに出て学校の認知度を上げる努力を続けた。幹部候補生として「サービス業の基本はいかにお客さんに来てもらえるか。収支など数字を見られないと何もできない」と、簿記や中小企業診断士の勉強を並行してきた。

 だが、順調な歩みが今年2月から刻々と変わっていった。3月末、山形県内の自動車学校でコロナ感染者が出たことで対策を厳重に強化した。評判が業績に大きく影響を与える業界だけにマスクをかき集め、車のアルコール除菌を徹底したが、4月に休業が決まった。

 まずは2校合わせ約1600人の在校生の不安を解消するために動いた。自動車学校には入校から9か月、仮免許は6か月など法令で期限が定められている。すぐ警察庁から有効期間の延期が認められた。高齢者講習は2か月先まで予約でいっぱいだったため、全員に電話かメールで説明を行うなど対応。「それでも問い合わせなどもある」と、現在も毎日1人は林さんら従業員が出勤している。

 緊急事態宣言の延長により、休業期限は6日から31日まで延びた。この期間、売り上げはゼロだという。ほかの企業と同じように資金繰りの問題も出てきている。「お客様の安全、従業員の安全に生活も守らないといけない。休業が6日までだったら内部留保で、と思っていたけど厳しいですね」と現状を説明した。

 それでもマウンドと同様、下は向かない。「またお客様が来てくれるのかという不安もある。営業できないのは本当につらいことだけど、やっぱり安心して来てもらいたい。再開した時は野球と同じで万全の注意を払いながら満足していただける準備を整えたい。運転の楽しさを提供できる教習所を、もう一度作り上げていく」。野球で培った闘争心を胸に、未曽有の事態に立ち向かう。

 ◆林 昌範(はやし・まさのり)1983年9月19日、千葉・船橋市生まれ。36歳。市船橋高から2001年ドラフト7位で巨人に入団。08年オフにトレードで日本ハムへ移籍。戦力外通告を経て12年からDeNAへ。17年限りで引退。通算成績は421試合、22勝26敗22セーブ、99ホールド、防御率3・49。186センチ、80キロ。左投左打。家族はフリーアナウンサーの京子夫人と1男1女。

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