【メディカルNOW】新型コロナ「陽性率7%未満」が自粛解除の基準になる?

閑散とする東京・渋谷
閑散とする東京・渋谷

 東京都が先週から新型コロナのPCR検査の陽性率を毎日公表するようになった。陽性率とは、検査実施人数(退院のための陰性確認検査を除く)のうち陽性者数の割合をいう。7日の陽性率(直前1週間の平均値)は7・8%、8日は7・6%だった。4月上旬から中旬のピーク時(31・6%)よりだいぶ低下した。

 大阪府も、自粛解除の3つの指標の1つに「陽性率7%未満」を設けている。4月9日は陽性率27%を記録したが、5月9日は指標を下回る2・6%だった。

 自粛解除の基準にするには、陽性率より実効再生産数(1人の感染者が感染させる人数)のほうがふさわしい。実効再生産数が1を下回れば感染者は減り始め、この数字が小さいほど減少速度が速いからだ。しかし、日本はPCR検査数が少なすぎて、信頼できる実効再生産数を算出できない。そのため陽性率を自粛解除の基準にしようというのだ。

 世界各国の感染状況と陽性率の関係を見いだした千葉大学の樋坂章博教授らのグループによると、人口当たりの死亡者数を比べると、陽性率が7%未満の国は、7%以上の国の15%(7分の1程度)だった。陽性率が高い国はPCR検査が不十分で発症前の感染者を見落としたか、重症者の入院が手遅れになった可能性が高いとみている。

 厚生労働省はPCR検査について、「37・5度以上の発熱が4日以上」といった従来の目安を取りやめ、息苦しさや高熱などの症状があればすぐに相談するよう変更した。これでPCR検査が増えれば、感染者を早期発見して死亡率を低下させ、陽性率も下げることができるだろう。今後は各都道府県の陽性率に注目するといい。(医療ジャーナリスト・田中 皓)

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