因縁の神宮で勝利 新米記者の1面原稿は巨人・高橋優貴からの誕生日プレゼント!?

2勝目を挙げ、巨人ファンの前でバンザイする高橋優貴
2勝目を挙げ、巨人ファンの前でバンザイする高橋優貴
5回を投げ、5安打無失点と好投した高橋優貴
5回を投げ、5安打無失点と好投した高橋優貴
巨人先発の高橋優貴
巨人先発の高橋優貴

 19年4月24日の巨人―ヤクルト戦(神宮)、首位攻防の先発マウンドに立ったのは、当時ドラ1ルーキーだった高橋優貴。巨人担当1年目だった私が、最初に任せてもらった担当選手のプロ3戦目だった。毎回走者を得点圏に背負うも無失点で切り抜け、5回5安打無失点でチームを勝利に導き、自身2勝目を挙げた。

 本業のピッチングもさることながら、この日はバットでも貢献。両チーム無得点の2回1死二、三塁で、ヤクルト先発・ブキャナンのカットボールをバットに当てた。高いバウンドで三塁手の前方へ転がり、懸命に全力疾走。内野安打をもぎ取り、6打席目でプロ初安打初打点を記録した。

 それまでの2試合で打席に立った感想をG球場で問うと「マシンとビックリするほど違って速すぎますよね…。当たる気がしないですよ。目つむって振ってます(笑い)」と苦笑いを浮かべていた。八戸学院大在学時はDH制で4年間打席に立つことがなかった。幼少期も打撃は苦手だったというが、高校以来となる安打を放って流れを引き寄せた。

 試合後は「何を打ったのか分かりません。無我夢中で振りました」と興奮気味に振り返った。原監督も「バットがボールに当たったのを初めて見たよ」と目を丸くした一打が呼び水となり、この回一挙5点を奪った。

 神宮は東海大菅生高3年の夏の西東京大会決勝でサヨナラ打を浴び、甲子園への出場権をあと一歩のところで逃した地。大学でも明治神宮大会の出場権を懸けた東北地区大会で敗れ「大学野球の聖地」に立つことはなかった。「リベンジという訳ではないけど、高3で負けた時に『大学やプロでいい思い出を作りたい』と話した。(ここで)1つ勝てたのはいい思いができたと思います」。過去の悪夢を自らの成長で振り払い、どこか安堵(あんど)したような表情を見せたのが印象に残っている。

 私事だが、試合翌日の25日は私の誕生日。試合終盤にキャップから「優貴で1面いくよ」と声をかけられた。1面を書いた経験が数えるほどしかなかった私は締め切り時間に追われながら、試合のどこを切り取るか、どんな風にまとめるかを考えることで精いっぱい。「誕生日の日の1面を書ける」なんて喜ぶ余裕もなかった。うまくまとめることができず3回の書き直しの末、球場を出たのは23時過ぎ。翌朝に届いた紙面を見て「あ、きょう誕生日だ」と気付いたほどだった。これから先、誕生日に1面を飾れることはそう多くないはず。そういう意味でも思い出に残る試合となった。(巨人担当・河原崎 功治)

2勝目を挙げ、巨人ファンの前でバンザイする高橋優貴
5回を投げ、5安打無失点と好投した高橋優貴
巨人先発の高橋優貴
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