今はなき近鉄の歴代ベストオーダーは…“いてまえ打線”は現存12球団の中でもトップクラス

近鉄のベストオーダー
近鉄のベストオーダー
92年、プロ初安打が本塁打だった近鉄・中村紀洋
92年、プロ初安打が本塁打だった近鉄・中村紀洋

 スポーツ報知は新聞休刊日の5月7日付け2面でプロ野球12球団と近鉄、日本人メジャーの計14チームのベストメンバーを選出した。今はなき近鉄からの選出は、画像の通りとなった。

 1950年に創立し、2004年限りでオリックスに吸収合併された近鉄は、今でも多くのファンがいる。

 投手陣は鈴木啓示がパ・リーグ記録の通算317勝とダントツの数字を残して、長くエースに君臨。、リリーフ陣には赤堀元之、大塚晶則、石本貴昭と層が厚いものの、先発2番手以降がやや手薄な感がある。それだけにわずか5年の在籍ながらメジャーに旅だった野茂英雄(近鉄で通算78勝)も忘れがたい。

 それでも、かつて“いてまえ打線”と恐れられたオーダーは、現存12球団の中に入ってもトップクラスだ。

 高校中退の土井正博、大阪の公立高校出身の中村紀洋と異色の2人がそろって通算400本塁打を放ったのを始め、控えには本塁打王3度のローズ(NPB通算464本塁打)もいる。野茂同様に在籍期間は7年と短いが、同じ本塁打王3度のブライアントも入れたいところだ。

 福本豊の連続盗塁王を13年で止めた大石大二郎は通算415盗塁の快脚。このリードオフマンに、“モーやん”の愛称で人気を博したしぶとい打撃の小川亨の2番。この1、2番コンビも相手チームにとっては嫌な存在になるだろう。3番・栗橋茂は1979、80年のリーグ連覇時に2年連続ベストナインを獲得。マニエルとともに主軸を打ったスラッガーだ。

 6番以下もくせ者がそろっている。1950年代から60年代、ピストル打線と揶揄された時代からは当時、三塁を守っていた小玉明利が入ったのもうれしい。1989年Vに貢献した強肩強打の鈴木貴久。そして現在新型コロナウイルスで闘病中の梨田昌孝は、栗橋とともに西本幸雄監督の下で、4度のゴールデン・グラブ賞受賞の強肩を武器に本塁を守った。

 今回の人選で、遊撃に人を欠いたのは否めない。水口栄二は本職は二塁で731試合(遊撃は467試合)。個人的には、1954年に71盗塁で盗塁王にも輝いた天才遊撃手・鈴木武(近鉄で729試合出場)か、1979年日本シリーズ最終戦の悲劇のヒーロー・石渡茂(近鉄で1002試合)あたりもピックアップしたかったところだ。(蛭間 豊章=ベースボール・アナリスト)

 【選出ルール】野手はポジションごとに当該球団の通算出場数、投手は勝利数を優先。複数球団に所属した選手は、出場試合数が最も多い球団とした。画像のオーダー選出に筆者は関わっていない。

近鉄のベストオーダー
92年、プロ初安打が本塁打だった近鉄・中村紀洋
すべての写真を見る 2枚

蛭間 豊章
 (ひるま・とよあき)1954年3月8日、埼玉県生まれ。名門・大宮高野球部は1年で退部したが、野球への愛着が募り、73年報知新聞社入社。記録記者、MLB専門記者と野球一筋。野球知識検定3級。ウェブ報知内のブログ「ベースボール・インサイド」(https://weblog.hochi.co.jp/hiruma/)や野球コラムも執筆中。愛称は「ヒルマニア」。

野球

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請