Jクラブ、SNSに活路 集客数持ち直しに6年要した東日本大震災での「サッカー離れ」教訓に

鹿島のサポーターたち
鹿島のサポーターたち

 2月末にJリーグが中断してから、2か月以上が過ぎた。

 中断は東日本大震災に見舞われた2011年以来となる。当時、中断期間は代表ウィークを含めた約1か月と、今よりも短いものだった。しかし観客動員数という観点からみると、Jリーグに数年単位の影響をもたらした。

 被災した茨城県鹿嶋市に本拠を置く鹿島は、2010年の平均観客動員数が2万966人だった。しかし震災のあった11年に1万6156人と大きく減らしただけでなく、翌12年はさらに減少。再び2万人台まで持ち直したのは、震災から6年後の17年(2万467人)のことだった。

 同様に宮城県仙台市をホームとする仙台も10年は1万7332人だったが、以降昨季までの9年間、一度も1万7000人台に達していない。J1平均でも、10年の水準(1万8428人)をようやく上回ったのは17年(1万8883人)だった。

 今回のコロナ禍では、日本に住む全国民の生活に影響が出ている。生活様式が変わり、今まで何の気なしに行っていたことの「ムダ」に気づかされた人も多いはずだ。通勤時間だったり、会議だったり、ハンコ文化だったり、飲み会だったり。その中に「サッカー」が含まれてしまっても、なんら不思議ではない。

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 しかし今は、震災当時とは時代が違う。SNSをはじめとしたネット環境が発達した。「自粛」の持つ意味合いも当時とは異なる。各クラブは試合というコンテンツを失いつつも、「サッカーを忘れさせない」ために、様々な取り組みを行うことができる。

 昨日、5月5日は「こどもの日」。外出自粛を余儀なくされている子供たちと、J1の半数となる9チームが、サポーターや下部組織所属の子供たちとビデオ会議アプリ「ZOOM(ズーム)」などで交流した。

 MFイニエスタを“起用”した神戸を始め、J2やJ3のクラブを含めて積極的に子供たちとの交流の場を持った。サッカーの灯を消さないためにも、ピッチ外の取り組みの重要性が高まっている。(記者コラム「〇日後に再開するJリーグ」担当・岡島 智哉)

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