【巨人】丸佳浩「こどもの日」だから教えちゃう「マル秘・練習法」竹ざお素振りがヘッド「走らせる」意識養う

子どもたちへアドバイスを送った丸
子どもたちへアドバイスを送った丸

 巨人の丸佳浩外野手(31)が4日、5日の「こどもの日」を前に野球少年、少女たちへ幼少期の練習法を明かした。巨人前監督の高橋由伸氏(スポーツ報知評論家)も少年時代に行っていた「竹竿(ざお)素振り」で、バランスのいいスイングを身に付けたという。高橋由伸氏は当時の練習を振り返り、子どもたちへアドバイスを送った。

 丸が少年時代の練習の一端を明かした。プロ野球選手になりたいと思ったのは小学生の頃で「砂浜でランニングと、父親が用意してくれた竹竿で素振りをしていました。(子どもの頃は)とにかく、野球のことだけ考えていました」。長い竹竿を使った素振りは、同じ左打ちで同郷・千葉出身の高橋由伸氏も少年時代に行っていた。丸の父・浩二さんが由伸氏の練習法をまねて竹竿を与えたという。

 巨人も15年の秋季キャンプで長い棒での素振りを練習メニューに取り入れたことがあり、今年2月の宮崎キャンプでは打撃練習に導入された。長い棒は通常のバットより遠心力を使えるため、ヘッドを「走らせる」意識を養うのに効果的だ。

 インパクトの瞬間をきれいな形で止めるためには、腰や下半身が早く開かないことが必要なため、体の開きを抑える練習にもなった。丸のような正確なスイングを目指すには、もってこいの練習法だろう。もし竹竿がなくても、長い棒状のものを振るだけで同じような効果が期待できる。

 この日はジャイアンツ球場で練習を行った。鍵谷がブルペン投球を行った際には打席に立ち、生きた球で目慣らしをした。「バッティング練習とはまた違った感覚、間合い、距離感があり、いい練習になった。バッティング練習だと近くて遅いので、試合では、遠くて速いので。その辺の距離感とかですよね」

 最後に、野球ができず自粛生活を送る子どもたちへメッセージを送った。

 「僕もいま一生懸命、開幕に向けて頑張っています。最高のプレーを見せられるように僕も頑張りますので、みんなも楽しみにしていてください。開幕した時はたくさんの応援をお願いします」。本来なら日本中の球場で子どもたちの大歓声が響くシーズンだが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕が延期。G党のヒーローは、先行きが見えない中でもベストを尽くし続ける。(小林 圭太)

 ◆高橋由伸氏「私にとってプロの礎」

  • 15年の秋季キャンプで、長い棒を使って選手を指導する高橋監督
  • 15年の秋季キャンプで、長い棒を使って選手を指導する高橋監督

 実家が千葉県の自然豊かな場所にあったから、竹は裏庭にたくさん生えていた。だいたい2メートルくらいの竹を引っこ抜いてバット代わりにしていた。毎日、父親と一緒に1、2時間くらいかな。竹を振ったり、ティーバッティングしたり、バッティングセンターにも行った。小中学生の時から野球ばかりだった。

 竹竿スイングは、私にとってプロでの礎になった。父から細かな指導はなく、ただ振る力を付けるためで「バットの先端が地面に触れないように振れ!」とだけ言われた。小学生の自分にはすごく重たく感じ、特に先端にかけてが重い。では、どうヘッドが落ちないように振るかを考えた時、父からの助言は下から回転させること。足→腰→手の順番で体をねじり、反動でバットを回す。腕の力だけで振ろうとしても無理だってことがよく分かったよ。

 子どもながら、竿を地面から遠ざけるために上から出すようにもした。いわゆる「ダウンスイング」だ。さらに操縦性を高めるために、両ひじを曲げて体の近くから竿を出すように意識した。腕を伸ばしたまま振ったら、重さに耐えきれなかったからね。これが、ボールを最短距離で叩くスイングにつながった。

 今、竹竿って売ってるのだろうか。丸も“竹竿派”と聞いたが、やはり千葉出身ならではかな…。どちらにせよ、長いバットで一度試してはいかがだろうか。体全体を使って、バランス良く振るコツをつかめるはずだ。地面に先端が触れてしまったら罰ゲーム! 楽しい中から上達してほしい。(高橋 由伸)

 ◆「同じ右投げ左打ち」松井&阿部氏憧れた

 丸は自身の少年時代に憧れていた選手を「よく見ていたのは松井(秀喜)さん、阿部(慎之助)さんですね。同じ右投げ、左打ちでしたし憧れでした」と明かした。優しい4児のパパは、家で子どもたちとの触れ合いも重要視。「シーズンが始まると家にいることが少ないので、なるべく一緒に遊んであげること。学校の勉強も教えています。一緒に、笑って遊んでいる時には幸せを感じますね」と話した。

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