プロ野球、85年目で初の無観客開幕…ベンチでマスク着用、先行開幕の台湾や韓国と情報共有へ

スポーツ報知
2月29日、巨人対ヤクルトのオープン戦は東京ドームを無観客にして行われた

 新型コロナウイルスの影響で開幕を延期しているプロ野球が23日、開幕から当面の間は無観客試合とする方針を固めた。無観客での公式戦実施は85年目で初。専門家からは台湾、韓国プロ野球の対策を参考にすべきとの意見が出され、ベンチでのマスク着用など異例の措置も提案された。6月19日の開幕案を軸に大型連休明けの開幕日決定を目指すが、厳格なルールの下での幕開けとなる。

 85年目の歴史上初めて、プロ野球が静寂の中でプレーボールを迎える。専門家を交えたJリーグとの対策連絡会議、12球団代表者会議をオンラインで開催。開幕から当面の間、無観客試合として実施する方向性を確認した。1試合1億円とも言われる興行的なダメージは計り知れないが、斉藤コミッショナーはプロ野球の使命を強調した。

 「スポーツ、野球を通して全国の皆さんに元気になっていただきたい。テレビ、ネットを通して見てほしいという思いが強く、(無観客に)どこも反対はありません」

 対策連絡会議では専門家の意見を踏まえ、緊急事態宣言中の開催は無観客でも不可能との認識で一致。開幕後は段階的に3分の1、2分の1…と観客を入れる可能性を模索するが、同コミッショナーは「ずいぶん先になると思う」と見解を示した。

 無観客によってファンの感染リスクが低下する一方、チームの移動に伴うリスクは残る。専門家チームの賀来座長(東北医科薬科大特任教授)は「政府や自治体が公共性の高いスポーツをどう後押ししていくかが重要なポイント」と指摘。70~80人規模でチームが各地を転戦するため、今後、各球団が本拠地の地方自治体との交渉を進めていく。

 さらに専門家チームは、先行する海外プロスポーツの感染予防策に着目。すでにプロ野球が開幕した台湾、5月5日開幕の韓国との情報共有を促した。韓国では審判にマスク、手袋着用を義務づけるなど厳しい予防策を実施。賀来座長は、すでにベンチでのマスク着用、不要な会話やかけ声自粛等の対策を提案していることを明かした。

 緊急事態宣言の期間中とあって、この日の開幕日設定は見送られたが、斉藤コミッショナーは「連休明けくらいに開幕日を決めたい気持ちは非常に強い」と話した。現状では6月19日の開幕を軸に検討中だが、今後の感染状況次第。セ・リーグの球団首脳は「無観客だとしてもまずは開幕。7月に入っても初旬」と、遅くとも7月上旬の開幕を想定していることを示唆した。

 開幕日の設定は現状で5月11日が有力。斉藤コミッショナーは感染拡大の鈍化を願いつつ、「緩和方向が見えてきた段階で(開幕に向け)前向きに取り組む」と明言した。3月には「最後の最後の選択」としていた無観客試合を受け入れ、プロ野球は厳格な“管理開幕”に備える。

 ◆台湾、韓国プロ野球の開幕 台湾プロ野球は本来の開幕日の3月14日から1か月遅れの4月12日に開幕。当初はシーズンチケット購入者の観戦を認める方針だったが、感染防止の観点から無観客でスタートした。また韓国プロ野球は、延期していた公式戦を5月5日に無観客で開幕すると、4月21日に発表している。

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