東都大学野球75年ぶり春季リーグと入れ替え戦中止…大学選手権切符は6校トーナメントへ

全国の大学野球の春季リーグの現状
全国の大学野球の春季リーグの現状

 東都大学野球連盟は17日、新型コロナウイルス感染拡大の防止策の一環として、今春のリーグ戦と入れ替え戦の開催を中止すると発表した。第2次世界大戦の影響による1943年から45年の3年間以来、75年ぶり。今後は、全日本大学野球選手権(8月12日開幕予定・神宮)の出場校決定トーナメント戦を6月下旬か7月上旬に開催する方向で調整していく見込み。コロナ禍による春の公式戦の開催中止決定は全国26連盟で初めて。

 新型コロナウイルスの全国的なまん延に歯止めが利かない中、全国トップレベルの実力を誇る東都大学野球連盟が大きな大きな決断を下した。春季リーグ戦の中止。戦時中だった1943年から45年以来、実に75年ぶりだ。戦国東都の象徴とも言える入れ替え戦も中止に踏み切った。

 オンライン会見に臨んだ同連盟の福原紀彦理事長(中大学長)は「学生、関係者の方々の安全と健康を第一に考えた。通常のリーグ戦開催ができないことで、東都の伝統が途切れるのではない。むしろ、東都においては最高のパフォーマンスで学生たちがプレーすることが大事だという判断をさせていただいた」と説明。連盟規則でリーグ戦を「2戦先勝勝ち点制」と定義している事情もあった。

 6月に開幕予定だった全日本大学選手権は8月に延期。各連盟は開幕を大幅に遅らせることで春季リーグ戦の開催を目指している。4月17日というタイミングは、重い決断を下すには早すぎるようにも見える。だが「各大学が、学生たちが施設を使えるように再び門戸を開き、そこから体づくり、チームづくりをすることを考えると、戦国東都らしい試合をすることはかなわない」。中大の学長として、大学当局の現状を詳細に把握しているという裏付けもあった。

 今後については、首都圏の緊急事態宣言や大学の休業要請が解除されるのを待って協議していく。春の公式戦は行わず、大学選手権出場校決定戦を準公式戦として行う予定。1試合総当たり制も検討されているが、関係者によると、球場確保やスケジュールの都合で1部6校のトーナメント制での開催が有力だ。1952年から始まった同大会には、春季リーグ戦の1部優勝校が出場してきた。出場校決定戦を行うのは初めてだ。

 入れ替え戦も行わない。特に1、2部の入れ替え戦は、勝てば神宮、負ければ公営球場(以前は神宮第2)という、天国と地獄が紙一重の中で、これまで数々の熱戦が繰り広げられてきた。50年秋以降、出場停止による自動入れ替えを除くと、こちらも初だ。福原理事長は「東都の華である入れ替え戦を中止するのは大変な判断であった」と苦悶の表情を浮かべた。

 ◆東都大学野球連盟 1931年に中大、日大、専大、国学院大、東農大の5校で五大学野球連盟として創設。東農大が脱退し、東京商大(現在の一橋大)が加盟した35年から現名称に。東農大が復帰した36年秋から1部4校、2部2校の2部制を導入した。その後も加盟校は増え続け、63年には28校に達したが、64年に東海大など7校が脱退。現在は21校による4部制で開催されている。知名度の高い東京六大学に対し「実力の東都」と称され、巨人・阿部2軍監督、亀井、沢村(いずれも中大)、ロッテ・井口監督(青学大)、ソフトバンク・松田宣、DeNA・山崎康(ともに亜大)、ヤクルト・嶋(国学院大)ら多数のプロ野球選手を輩出。

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