木下グループは、フィギュアスケートの五輪メダリスト育成を目指し、4月1日に「木下アカデミー」を発足し、13日までにホームページで発表した。ゼネラルマネジャー(GM)は紀平梨花(17)=関大KFSC=らを指導する浜田美栄氏が務め、ゲストコーチには2006年トリノ五輪銀メダリストのステファン・ランビエル氏、羽生結弦(25)=ANA=のジャンプコーチのジスラン・ブリアン氏が名を連ねている。
大プロジェクトを発足した木下グループは、スポーツ報知の取材に「コーチの目の届く人数で、しっかりと指導し、五輪でメダルを獲得できる選手を育てていきたい」と話した。アカデミーは10人前後の少数精鋭で、国内外の有望選手が参加する予定だ。
豪華なコーチ陣が顔をそろえる。GMは紀平らを指導する浜田氏で、ヘッドコーチは長野五輪代表の田村岳斗氏。ゲストコーチはトリノ五輪銀メダリストで宇野昌磨(22)=トヨタ自動車=が師事するランビエル氏、羽生のジャンプコーチのブリアン氏も名を連ねた。3月に岩手大大学院を卒業し現役を引退した佐藤洸彬氏(24)は、指導者としてデビューする。
京都(木下アカデミー京都アイスアリーナ)、大阪(木下グループアイスアリーナ)に通年リンクを練習場として確保し、年間を通して練習できる環境を準備。海外から19年世界選手権で男子3位のビンセント・ジョー(19)=米国=、女子は20年四大陸選手権2位の劉永(15)=韓国=が参加予定。全日本ジュニア女王の河辺愛菜(15)、同3位の吉田陽菜(14)のほか、ノービス世代の有望選手も集う。技術力と表現力の両立へ、英才教育を施すことになる。
リンク使用料、衣装、振り付けなど費用がかかる競技として知られるが、同社は奨学金制度も用意。「金銭面の心配なく、選手が集中できる環境をつくっていきたい」という。ロシアの強豪3人娘・コストルナヤ、トルソワ、シェルバコワが拠点とする同国の養成所「サンボ70」に対抗するアカデミーを目指していく。