【巨人】原辰徳監督、野球を愛する人たちへ勇気の言葉「一人一人が闘っていこう」

緊急事態宣言を受け、ファンに向け約4分間の動画メッセージを発信した原監督(球団提供)
緊急事態宣言を受け、ファンに向け約4分間の動画メッセージを発信した原監督(球団提供)

 巨人・原辰徳監督(61)が8日、国難を克服するためのメッセージを送った。今後の選手の調整などについて話し合うために都内の球団事務所を訪れた指揮官は、球団を通じてコメント動画を寄せ「必ず開幕は来る」「グラウンドでチームメートと一緒に野球ができる」と、未曽有の事態を乗り越えた景色を描く重要性を強く訴えた。政府によって発令された緊急事態宣言がこの日から有効となった中で、野球を通じて勇気を与える言葉だった。

 やまない雨はない。原監督が球団を通じて出したメッセージは、前向きなエネルギーにあふれていた。政府の緊急事態宣言発令を受け、巨人も当初12日までだった個人調整期間を「当面の間」に延長。開幕時期が決まらない状況でも、選手には“スタートライン”を頭に描くことを求めた。

 「国、あるいは都に従い、しっかりと自分のできる範囲のことをやる。その中で、巨人軍の一員として、なかなか先が見えないところではあるけれども『必ず開幕は来る』という中で、自分を見つめ直す自己調整期間として高めていってもらいたい」

 プロ野球だけではなく全国的にも中学、高校などの大会の中止が相次ぐ。原監督はやるせなさを抱える球児を思いやり、今できる“練習”として読書や補強運動を提案した。

 「グラウンドでチームメートと一緒に野球ができない状況が、野球少年にとっては寂しいこと。私も少年時代を思い出すと本当に胸が痛くなります。でもこういう機会だからできることはあります。例えば『シンキング・ベースボール』、考える野球はとても重要です。本、いろいろな人の伝記から知識を学べる。それと、家の中でもできるストレッチ、柔軟体操であったり、練習方法はあります」

 心身で成長途上にある球児とあって精神面を整える必要も説いた。巨人の選手に発したように“スタートライン”を強く意識させた。

 「私たちもそうですが、今度、野球ができた時は大変感謝すると思うんです。そういう意味で頭も体も、心も。来たる日に向けて『グラウンドでチームメートと一緒に野球ができる』という希望、喜びを思い浮かべながら、この時間を使っていただきたい」

 かねて「ファンと共に球春到来」を願っており、ファンに向けて思いや愛情をため込むことを提案した。

 「我々と同じくらい、ファンの方々も開幕を待ってくれている。大変つらい時間になっているとは思いますが、我々はいつでもはばたけるように、そしてファンの皆様に(選手への)喝采、あるいはブーイングも含めて球場でできるように準備しています。どうか皆様もこれを機会に、昨年の、あるいは何年か前のいいシーンをビデオ、DVDで見ながら来たるべき開幕を待っていただきたい。どうぞ、時間を楽しく待っていただけたら幸いです」

 新型コロナウイルスの猛威は、地球規模の危機といわざるを得ない。人ごとと捉えず、それぞれに自覚を持った行動が必要だ。

 「私も初めてですし、世の中全体も(このような事態は)そうそうあるものではない。しかし、こういう時が現実的に来ているわけですから。できる範囲で、しっかりと一人一人が闘っていくということ以外ない」

 必ずこの国難を乗り越えられる。原監督が日本中に光を送った。(西村 茂展)

 ◆プロ球界の現状 3月20日の通常開幕を目指し、2月29日以降のオープン戦をすべて無観客で開催したが、3月9日に開幕延期を決定。その後、開幕日は「4月10日以降」「4月24日」と延期されてきたが、阪神・藤浪らが新型コロナウイルスに感染するなど感染拡大は止まらず、開幕日の設定を凍結。公式戦143試合を開催を断念した。新たな開幕日は4月下旬から5月上旬に決める方針だが、緊急事態宣言の発令により6月以降にずれ込む見通し。

 ◆アマ球界の現状 高校では、3月19日に開幕予定だったセンバツが無観客での開催方針から一転、大会史上初の中止に。各都道府県の春季大会も中止が相次ぎ、8日時点で唯一開催されていた沖縄も準々決勝で打ち切られた。大学でも各連盟の春季リーグ戦が延期となり、6月に予定されていた全日本大学選手権も8月に延期。社会人は7月に予定されていた日本選手権の中止が決まった。

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