阪神は8日、新型コロナウイルスに感染した阪神・長坂拳弥捕手(25)が入院していた兵庫県内の病院を退院したことを発表した。今後は当面の間、関西圏内のホテルで待機となる。
長坂は球団を通じて「このたびはファンの皆様を始め、球界関係者の方々、そして多くの方々にご迷惑とご心配をおかけしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。今後は今まで以上にプロ野球選手としての自覚を持って生活し、一生懸命野球に取り組んでまいります」とコメントした。長坂は感染源の疑いがある、3月14日の大阪市内の知人宅で開かれた会食に参加。選手、知人合わせて13人以上が集まり、出席した藤浪、伊藤隼に女性3人の感染も明らかになっていた。
長坂は同月18日に発熱。当初は風邪と診断され、一時隔離を経て、同24日に2軍練習に合流したが、翌25日の練習後に食事の味が感じにくいと申し出た。26日にPCR検査を受け、陽性判定が出たため、27日から兵庫県内の病院に入院していた。
すでに入院していた伊藤隼、藤浪は自宅待機しており、これでプロ野球界から初の罹患者となった3選手が全員退院した。
◇新型コロナ感染の藤浪ら3選手の経過と症状
▼藤浪選手
3月21日 匂いを感じにくい等の自覚症状を覚える。
22日~23日 甲子園球場で練習。
24日 本人より匂いを感じにくい自覚症状の申し出があり、甲子園球場で練習後、兵庫県内の病院を受診。
25日 甲子園球場で練習後、兵庫県内の(24日とは別の)病院を受診したのち、PCR検査が必要との連絡がドクターより電話であった。
26日 大阪府内の病院で受診後、検体採取。PCR検査実施。
26日深夜 陽性判定。
27日 大阪府内の病院に入院へ。
4月7日 大阪府内の病院を退院して、自宅待機。
▼伊藤隼選手
3月22日 食事の際、匂いを感じにくいと自覚症状有り。
23日~25日 鳴尾浜球場にて練習、試合
26日 藤浪選手の状況を踏まえて、球団からヒアリングを受けた際に、(花粉アレルギーで毎年同じ自覚症状ではあるが)匂いを感じにくい旨の申し出有り。大阪府内の病院を受診。PCR検査の必要の判断。検体採取。PCR検査実施。
26日深夜 陽性判定。
27日 大阪府内の病院に入院へ。
4月5日 大阪府内の病院を退院して、自宅待機。
▼長坂選手
3月18日 発熱症状があり練習を欠席し病院受診。肺炎症状もないため風邪と診断。
19日~23日 自室にて療養。
24日 鳴尾浜にて練習。
25日 鳴尾浜にて練習。練習後、食事の味が感じにくいとの申告あり。
26日 大阪府内の病院を受診。PCR検査の必要の判断。検体採取。PCR検査実施。
26日深夜 陽性判定。
27日 兵庫県内の病院に入院。
4月8日 兵庫県内の病院を退院して、関西圏内のホテルで待機。