【羽生結弦の「カギ」】(4)GPファイナル「だからこそ、やっぱここで何か爪痕を残したい」

フィギュアスケートのGPファイナルのエキシビションで「ノッテ・ステラータ(星降る夜)」を舞った羽生結弦。白鳥は傷ついた翼を癒やし、再び羽ばたく
フィギュアスケートのGPファイナルのエキシビションで「ノッテ・ステラータ(星降る夜)」を舞った羽生結弦。白鳥は傷ついた翼を癒やし、再び羽ばたく

 前人未到の5度目の優勝を狙った羽生結弦(25)=ANA=は、291・43点の2位で大会を終えた。SPで最後の連続トウループが4回転の単発となり、優勝したネーサン・チェン(米国)と12・95点の大差がついた。25歳の誕生日に行われた7日のフリーでは、冒頭のループと、17年ロシア杯以来2年ぶりに解禁した大技のルッツを含む、4種5本の4回転を初成功させた。6日の公式練習では世界で成功例がない4回転半ジャンプ(クワッドアクセル)に挑んだ。

 羽生がジャンパーを脱いだ。いきなりの半袖だ。普段は黒い長袖。いつも以上に気合が入っている。何かをやるのでは―。そしてその何かとは、羽生の場合、毎度想像を超えてくる。試合の公式練習で、初めてクワッドアクセルに挑んだ。

 試合後に「割と絶望していた」と振り返ったSPでの出遅れから、一夜明けた6日のことだった。

 「13点差っていうのは、まあ…ジャンプ1本4回転にしたからっていって、縮まるものではないっていうことも分かっていましたし。彼自身(チェン)も(4回転を)5回跳んでくるんだろうということは、すごく分かっていましたし。そんなプレッシャーでは絶対潰れないっていう強さもすごく感じてはいたので、まあ、やっぱり難しいだろうなあという感じはありました。だからこそ、やっぱここで何か爪痕を残したいっていう気持ちがあって」

 このまま終わるわけにはいかない。夢のジャンプが心をつないだ。何度だって立ち上がる。トリノに刻んだ、羽生結弦の生きざまだった。(ペン・高木 恵、カメラ・矢口 亨)

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