【羽生結弦の「カギ」】(3)GP・NHK杯「9歳の自分とずっと戦っている」

フィギュアスケートのNHK杯でウォーミングアップを終えて、公式練習のリンクに向かう羽生結弦
フィギュアスケートのNHK杯でウォーミングアップを終えて、公式練習のリンクに向かう羽生結弦

 3年ぶりのNHK杯で、羽生結弦(25)=ANA=は、2戦連続の300点超えを日本のファンに届けた。SP「秋によせて」で109・34点の高得点を記録。フリーでは、氷の状態によって感覚が変わるエッジジャンプの4回転ループとサルコーを、昨季から使う「Origin」で初めて両方成功させた。最後は怒濤(どとう)の連続リカバリー締めを披露し、195・71点、合計305・05点。GP今季2連勝、通算12勝目を飾り、シリーズ上位6人によるファイナル進出を決めた。

 普段から取材のなかで「羽生結弦」とフルネームで自らを語ることが多い。俯瞰(ふかん)しながら、周囲の期待に全身全霊で応えようとする覚悟を見てとれる。理想とする「羽生結弦像」を問われた時の答えだ。

 「僕の中で、9歳の自分とずっと戦っているんですよ。9歳で初めて全日本ノービスを優勝した時の、もう自信しかない、自信の塊みたいな自分がいて。その時の自分にずっと、『おまえ、まだまだだろ』って言われているような感じがしているんですよね」

 そう切り出した。さらなる高みを目指し続ける羽生にとっての一番のライバルは、9歳の時の自分だった。ただ好きだから。ただ楽しくて。「自信があること」に、ひたすら素直でいられた頃の自分。

 「今の大人になった自分と、その小さい頃の、なんでもできるって思っていた頃の自分が融合したら、最終的に『羽生結弦だ』って言えるのかなっていうふうに思います。それが、多分理想像なんです」

 究極の羽生結弦の完成形を求め、五輪王者は来季もリンクに立つ。(ペン・高木 恵、カメラ・矢口 亨)

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