【有森裕子の本音】前向きに!五輪成功へ「4つのCH」

有森裕子
有森裕子

 ついに東京五輪・パラリンピックの延期が発表されました。それぞれの大変な立場があることは重々承知の上ですが、もう少し発表が早くてもよかったのではないでしょうか。

 大会が延期されたことで、「選手は好調をキープするのが大変なのではないか?」などといった心配をしている方がいるかもしれませんが、問題はないと思っています。もちろん、競技によっても調整に必要な期間や方法は異なるので一概には言えませんが、自分の現役当時を思い出すと、今の時期は「これから調子を上げていく段階」。選考が終わり、いったん落ち着いて体調を整え、ここから本番に向けて練習を立て直していくという時期でした。

 それよりも、精神面のバランスをどう取っていくかの方が重要になっていくと思います。年齢や体調など、不安になる要素は多々あります。それでも「延びてしまった」のではなく「時間をもらえた」と考えることができるか。ネガティブ思考ではなく「弱いところ、足りないところを補う時間ができて、もっと強くなれる」と前向きになれる選手は、力を出すことができるでしょう。

 私がリクルートに所属していた時、会社の上司からもらったメッセージに「4つのCH」というものがあります。これは「ピンチ(PINCH)をチャンス(CHANCE)と思い、チェンジ(CHANGE)することにチャレンジ(CHALLENGE)する」というもので、現在でも手帳に書き留めて自分に言い聞かせています。

 この言葉は、五輪の現状にもあてはまると思います。関係者は皆「ピンチだけれどチャンスでもある」と考えている。今後は意識を変えてどこまで挑戦できるか。それをなし得た時に、大会の成功があると思います。(女子マラソン五輪メダリスト)

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