【楽天】ロッテから“引っ越し”の酒居知史「50試合投げまっせ」美馬学の人的補償

3月26日の紅白戦で本拠地初登板を果たした酒居
3月26日の紅白戦で本拠地初登板を果たした酒居

 プロ野球の昨オフの移籍市場で注目を集めたロッテと楽天。ルーキーを含めた互いの新戦力が「とうほく報知」のインタビューに応じた。最終回は楽天・酒居知史投手(27)。FAでロッテに移籍した美馬学投手(34)の人的補償として加入した右腕が、昨季終了後に得た教訓や新天地での目標を語った。(取材・構成=長井 毅)

 新たな環境に身を置いた酒居の表情は引き締まっていた。美馬の人的補償で楽天移籍が決まった瞬間は「一から地位を作り上げないといけない」という不安が襲ってきたが、時間が解決してくれた。

 「今は不安は全くないですね。春季キャンプに入って、『やるべきことは変わらない』と再確認できた。そういう心境になれたのも、こういう新しい立場になったから。慣れている場所でやるより、新しい場所に来て、自分のやるべきこと、常に活躍しないといけないという思いが再確認できたのはよかった」

 プロ3年目の昨季は中継ぎに転向。140キロ台後半の直球とフォークを生かし54試合に登板し、5勝4敗、20ホールドをマークしたが、夏場以降に打ち込まれるシーンが目立つようになり、防御率は4・37に終わった。シーズン後に振り返ってみるとコンディショニングの面で反省が出てきた。

 「結構太ったんですよ。体重81、82キロの状態で開幕を迎えたけど、6月末とか7月初旬には90キロくらいあった。食が細い方なのに太りやすいのはなぜかを考えたんです。これまでやってきた先発だったら家に帰ってずっと同じ食事のサイクル。でも、中継ぎだとナイターで最後までいたら帰宅も遅くなる。必然的に食事を取るのが遅くなったのが原因でした。先発の時と同じ食事の仕方ではダメだなとシーズンを振り返ってから分かった」

 急激な体重増加により、体のキレが失われたことが最大の反省。今年は食事を取るタイミングに注意を払っている。

 「夜に炭水化物は取らないようにしています。起きた時と試合前にエネルギー源を取るようにしていますね。今は86キロくらいで、この体重は維持、もしくは少し増やすくらいで開幕を迎えたいと思っています」

 今季は自分の中で「約束事」を設けた。

 「走ろうかなと思います。昨年、益田(直也)さんに自主トレでお世話になったんですけど、シーズン途中から『お前、しっかり走ってみろよ』と言われた。僕にとって大事なことだなと。シーズンを通して春からやり抜こうと思います。すごくいい感じで走れている時は投球にも良い感じが出ている。そういう変化に気づけるようにしたい。走れていないと、そういう体の変化に気づかないと思うので」

 ロッテでは勝ちパターンに組み込まれていた右腕も楽天ではブセニッツ、森原、宋家豪、メジャー帰りで新加入した牧田らと“定位置”を争うことになる。

 「どういうポジションであれ50試合は投げたいですね。最低限の数字ですが、できるだろうとも思っていない。達成するのは簡単じゃないと思っている。目標にして、毎日をどう過ごすか考えながらやっていきたい。今、僕にとってはいい環境。立場は確約されていないですが、見本となる選手が多い。経験上、力むと上半身を使いがちになる。下半身をどれだけ意識ができるかにつながってくる。そこを練習で意識すれば、できるのかなと思う。則本さんや森原さんといった、球の速い投手を見ていたら、リリースまで持って行く下半身の使い方は勉強になる。色々と聞いて、生かせるところは生かしていきたい」

 開幕を待ちわびる東北のファンに快投を約束した。

 「楽天生命パークはチャンスになると一体感が生まれる球場。敵からしたら押される感覚になるのがいいところですね。開幕がいつになるか、まだ分かりませんが、一日でも早く東北のファンの方々にも必死で投げる姿を見てもらいたいですね」

 新たな本拠地でマウンドに立つことを、酒居自身も心待ちにしている。

 ◆酒居 知史(さかい・ともひと)1993年1月2日、大阪・枚方市生まれ。27歳。京都・龍谷大平安高では2年夏に甲子園出場。大体大から大阪ガスを経て16年ドラフト2位でロッテ入団。ロッテにFA移籍した美馬学投手の人的補償で今季、楽天に加入。通算88試合、12勝11敗、21ホールド、防御率4・42。178センチ、80キロ。年俸3600万円。

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