北海道マラソン、東京五輪延期で2年連続中止も…道陸協「営業的損失大きい」

2018年8月の北海道マラソンで札幌市街地を走るランナー
2018年8月の北海道マラソンで札幌市街地を走るランナー

 新型コロナウイルスの感染拡大で東京五輪・パラリンピックが24日、約1年延期されることが決まった。コースが東京から札幌に変わった五輪のマラソン、競歩に関して、組織委員会の森喜朗会長は札幌開催“不変”の意向を示したが、詳細は決まっておらず、道民、関係者には安どと、不安が交錯。五輪出場国の事前合宿などを予定していた道内9のホストタウンにも戸惑いが広がった。

 五輪延期発表から一夜明けた25日、札幌市の秋元克広市長(64)は「世界的に新型コロナウイルスの感染が拡大している状況を考え、1年程度の延期はやむを得ないのではないか。よりいい大会をするため準備の時間をいただいたと、前向きに考えたい」と話した。

 一方、陸上関係者は懸念を示した。五輪マラソン開催で、今夏予定されていた北海道マラソンと南部記念陸上は中止に。南部記念の会場の厚別公園競技場は、札幌ドームで開催される五輪サッカー競技の練習会場となっており、1年延期でも状況は変わらない。

 北海道陸協の橋本秀樹専務理事(62)は「南部記念の代替会場探しは難しく、2年連続で北海道マラソン、南部記念という大イベントが中止となる可能性がある。大勢の参加者がありスポンサーも多い北海道マラソンは、中止となれば営業的損失も大きい。南部陸上も、来年は日・中・韓3か国大会との併催を予定していただけに中止は避けたい」という。

 札幌陸協の志田幸雄会長(75)は「確定情報がないので、本当に1年後に札幌で開催できるのかという不安もある。ボランティアスタッフも150人の目標に対しようやく70人を集めたが、再調整の可能性もある」と危惧する。

 ただ、希望を抱くアスリート経験者も多い。6月15日に胆振東部地震の被災地むかわ町で聖火ランナーを務める予定だったスピードスケート・ショートトラック五輪(94年リレハンメル、98年長野)代表の椿文子さん(50)=むかわ町在住=は「五輪はアスリートにとって最高の晴れ舞台。中止は避けられて良かった。私も1年後に聖火ランナーとして選手、被災地にエールを送りたい」という。

 リレハンメル五輪・ノルディックスキー複合団体金メダリストで札幌オリンピックミュージアム(大倉山ジャンプ競技場内)名誉館長を務める阿部雅司さん(54)も「今後1年間を使い、北海道のオリンピアンらと力を合わせて東京五輪開催を盛り上げ、2030年の冬季札幌五輪招致につなげたい」と前を向いた。(小林 聖孝)

スポーツ

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請