東京五輪、1年程度の延期合意…安倍晋三首相とバッハ会長が電話会談

 東京五輪が2021年に開催されることが24日、決定した。新型コロナウイルスの感染拡大に揺れる五輪の延期問題について、安倍晋三首相(65)と国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(66)が電話形式の会談を行い、7月24日の開幕から1年程度の延期で合意した。その後、IOCの緊急理事会で承認された。来夏までを開催のメドに設定し、今後調整に入る。五輪の延期は夏冬通じて初めて。26日スタート予定だった聖火リレーも中止となった。IOCが延期の検討に入り、わずか2日の超スピード決着となった。

 IOCが延期検討を決めてからわずか2日。東京五輪の2021年開催が決まった。この日午後8時から安倍首相とバッハ会長が電話形式で会談。五輪組織委の森会長、小池東京都知事らも同席した中で、首相は「世界のアスリートが最高のコンディションでプレーでき、観客にとって安全で安心な大会とするため」遅くとも来夏までの延期を要望。バッハ会長は「100%同意する」と応じ、会談後の緊急理事会で正式に承認された。

 IOCが4週間以内に結論を出すとしていたが、超スピード決着となった。森会長は「アスリートは一生懸命、努力してきた。今年出来なかったことは大変申し訳ないというか残念。それを乗り越えていくこともまた、選手として一つの心構え。ぜひ頑張っていただきたいと願うのみだ」と、選手へメッセージを送った。

 延期の場合の選択肢は、今秋、1年あるいは2年という複数が存在していた。今秋であれば日程調整などは年単位より比較的ハードルが低いなどのメリットがあったが、肝心のコロナ禍が短期で終息に向かう保証はない。練習、競技環境の改善をより見込める「1年」の声は世界中から高まり、その思いをくんだ。会談の中では2年延期案も出たが「もはや2020年の東京大会ではなくなる」と首相が難色を示したという。日程は今後の検討となるが、基本的にはジャスト1年の夏。酷暑を避けるために5、6月となる可能性もあるが、森会長は「結果的にそうなればハッピー」と話すにとどめた。

 有力団体も続々と同調し、「1年」への流れが出来た。IOCに絶大な影響力を持つ米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)や、五輪の大型放映権契約を結ぶ米NBCユニバーサルが延期に賛同した。世界陸連も、来年8月に米オレゴン州で開催予定だった世界陸上を22年に延期するプランに着手した。コロナ危機に世界が理解を示し、障壁がなくなっていった。

 名称は「TOKYO2020」がキープされるが、スケジュールも、聖火リレーも、会場確保も、全てがリスタートとなる。膨大な経費をどうするのか、そもそもコロナ禍に終わりは見えているのか。東日本大震災からの復興を示すはずだった五輪には、ウイルスとの闘いへの希望の光という新たな意義が加わった。「大変残念という思いと、一つの方向性を示していただき、ほっとしているところもある。計画していた以上にいい五輪となるよう進めたい。人類の英知に期待しようじゃないか」と森会長。新・東京五輪へ、世界が動き出した。(太田 倫)

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