世界が東京五輪に“待った”…花形競技の米水連「1年延期を」米英陸連も同調

五輪延期コメント
五輪延期コメント

 新型コロナウイルスの感染拡大で揺れる東京五輪の延期を求める声が21日、世界各地で上がった。米国水泳連盟は、同国五輪・パラリンピック委員会(USOPC)に対して書簡で1年延期を強く要求。米国陸上競技連盟も延期要請で足並みをそろえた。英国陸連なども延期論に同調。南半球のブラジル・オリンピック委員会(COB)からも、1年間の延期を国際オリンピック委員会(IOC)に求める声明が発表された。年内延期の可能性も急浮上する中で、IOCに決断を迫る動きがやみそうもない。

 五輪延期という重大決断を求める声が、にわかに強さを増してきた。米国水連のティム・ヒンチー会長兼最高経営責任者(CEO)は、USOPCのハーシュランドCEO宛てに東京五輪の1年延期を要求した書簡を公式サイト上で公表。「選手たちはとてつもない重圧、ストレス、不安を抱えており、彼らのメンタルヘルスと健康を最優先にすべきだ。選手のために声を上げてほしい」と訴えた。

 米国水連は40万人もの登録者を抱える同国でも最大級の競技団体。五輪の花形として、過去の大会では陸上競技に次ぐ合計230個もの金メダルを獲得してきた。しかし、コロナ禍の拡大に伴い、4月中の競技会は全て中止。6月には五輪代表選考会(6月21日開幕、ネブラスカ州)も控えるが、練習施設の確保、スケジュール調整などに大きな混乱が生じているという。

 米国陸連も、水連に足並みをそろえるように延期を要請した。同連盟のマックス・シーゲルCEOは、USOPCに宛てた文書の中でIOCに五輪延期を主張するように求め、「我々の目標は選手が五輪で最高のパフォーマンスをすることであり、それは選手の安全、健康を犠牲にしてまで行うことではない」と述べた。水泳と同様に、代表選考会が6月19日にオレゴン州で開幕予定だが、先行きは不透明。人気競技だけに国内の競争も激しく、選考会がスケジュールや練習面で問題を抱えたままでは、公平性が担保できない。

 米陸上界では、現役世界王者も声を上げた。リオ五輪男子三段跳び金メダルのC・テイラー(29)は、自身のツイッターで「陸上選手の皆さん 東京2020と今シーズンに関してのアンケートに協力してください。みんなの声が必要です」と日本語で呼びかけ、開催是非や延期の場合は時期の希望、練習への影響などを尋ねる設問へ回答を促した。

 USOPCは、現時点で7月24日開幕を目指すIOCのスタンスに沿い、選手団に対して適切な予防策を取りながら準備を継続するべきとの方針を明らかにしている。その意向に、強い発言力を持った米国の陸連と水連が反旗を翻した構図だ。五輪自体に大きな影響力を持つ大国で延期の意思統一がされれば、IOCも極めて厳しい立場に追い込まれるのは必至だ。

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