J1清水エスパルスの新人FW川本梨誉(18)が21日、日本代表FW仲川輝人(27)=横浜M=を目指すことを誓った。
チームは三保で約1時間半の調整。11対11のゲーム形式の練習後、クラモフスキー監督(41)に呼ばれ、昨季J1でMVP&得点王を獲得した男の『動き出し』を学べと助言を受け、神妙に聞き入った。昨季まで横浜Mでヘッドコーチを務めた指揮官は「仲川のようになってほしい」。当時の練習内容も伝えられた川本は「僕も動き出しが得意で、似ている部分はある。吸収していきたい」と目を輝かせた。
練習では、3トップの右に入った。5バック気味のDFの間の隙をついて前線に顔を出すなどオフ・ザ・ボールの動き方も工夫。「決まった位置にいるだけでなく、もっと流動的に動かないと」。昨年、2種登録ながらリーグ戦デビューした男の理想は高い。
清水ユース時代に3年間川本を指導した、現トップチーム所属の平岡宏章コーチ(50)は「清水の選手は足元のうまい選手は多いが、(川本の)推進力と動き出しはチームにない。4―3―3にもマッチしている」と期待する一方、「ユース時代から仕上げの質が低いので、上げてほしい」と注文。川本も「(監督には)仲川さんやメッシ(バルセロナ)のようなゴール前の落ち着きも必要と言われている」。名選手を手本に練習を重ね、公式戦再開後ベンチ入りを果たす。
(山田 豊)
◆川本 梨誉(かわもと・りよ)2001年6月11日、静岡市生まれ。18歳。清水ジュニアユースに所属した2016年に全国3冠(プレミアカップ、クラブユース選手権、U―15高円宮杯)を達成。清水ユース所属の19年3月に2種登録され、5月22日のルヴァン杯(対磐田)で公式戦デビュー。U―16、U―18日本代表を経験。FWを軸にサイドハーフやサイドバックもこなせる。背番号33。利き足は右。178センチ、70キロ。血液型AB。