女子ゴルフツアー開幕5戦中止でキャディー悲痛「先が見えない」

ツアーが相次いで中止となり、キャディーの苦しい現状を語った森本真祐氏(昨季最終戦のツアー選手権リコー杯。右は鈴木愛)
ツアーが相次いで中止となり、キャディーの苦しい現状を語った森本真祐氏(昨季最終戦のツアー選手権リコー杯。右は鈴木愛)

 国内の女子プロゴルフツアーは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3月の開幕戦から史上最長となる5試合が中止となった。試合再開時期が不透明な中、男女ツアー通算33勝でキャディー歴20年以上のベテラン・森本真祐氏(46)が19日、取材に応じ、仕事がない苦しい現況を明かした。選手同様、裏方にとってもコロナ禍は見通しの立たない死活問題となっている。なお、同氏は昨年11月に設立した「日本プロキャディー協会」の代表理事に就任した。

 裏方もコロナ禍 プロキャディーとして活躍する森本氏は昨年、賞金女王の鈴木愛(25)とのコンビで2勝を挙げた。「勝った時はもちろんですが、選手と一緒に取り組んだ課題を解決した時が本当にうれしい」と優しそうに語り、プロからの信頼も厚い。今季もスケジュールがびっしり詰まった女子ツアーの開幕を心待ちにしていたが…。新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、開幕戦から相次いで中止となる事態を受け入れるしかない状況だ。

 仕事がない現在は、兵庫・姫路市で休校中の3人の小学生の子どもの勉強を見たり、近くで一緒に体を動かして過ごす。「致し方ない。キャディーだけが大変というわけではない」とした上で「僕らも仕事してなんぼ。1試合ごとにお金をいただくスタイルなので、生活のことを考えると、ずっと無職が続いているのは厳しいですね」と明かした。

 トーナメントがない1、2月は工場で朝から夕方まで機械の部品を組み立てるアルバイトをしていたという。森本氏の周りでも、ゴルフ場でハウスキャディーをしたり、仕事を掛け持ちする仲間もいる。ただ、ツアーの中止が数試合セットではなく、1試合ごとに決定され、先の予定を立てづらい現状ではアルバイトは入れられない。「発表がぎりぎりなので、あまり身動きが取れず再開を待っている。1か月単位で発表してもらえると、違う仕事も考えられるけど、短期でバイトをする方法もなかなか取れない」と、もどかしさが募る。

 開幕から5戦連続の中止は、東日本大震災の2011年の4戦を超えて史上最長となった。「その時よりも、今の方が先が見えません」。キャディー仲間を含め、誰もが一日も早いコロナウイルスの終息と、ツアー再開を待ちわびる。「みんな心配している。経済活動ができないと、苦しくなってくる。早く今まで通りの(試合のある)状況が戻ってきてほしい」と切実な思いを訴えた。(岩原 正幸)

 ◆森本 真祐(もりもと・しんすけ)1973年10月11日、三重県生まれ。46歳。大学卒業後、会社員を経て24歳でキャディーの道へ。男子ツアーで10年ほど、谷口徹、桑原克典、近藤智弘を中心にバッグを担ぐ。その後、女子ツアーに軸足を置き、アン・ソンジュ、上田桃子、成田美寿々、鈴木愛らとタッグを組む。

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