将棋の清水市代女流六段(51)は19日、4月1日付で史上初の女流七段に昇段することについて「欣喜(きんき)市代」とのコメントを寄せた。
日本将棋連盟は18日の常務理事会で清水の昇段について審議し、女流棋戦歴代最多のタイトル獲得通算43期などの「類いまれなる成績」を評価し、満場一致で決定。2000年の女流六段昇段から20年の節目を迎えたことも考慮された。
女流棋界では清水を含めて蛸島彰子(引退)、関根紀代子(引退)、中井広恵(現役)という4人が最高位の女流六段になっていたが、史上初の女流七段が誕生する。昇段規定には「女流七段以上は抜群の成績と実績を理事会で審議の上決定することがある」と明記されており、初めて適用されることになった。
清水新女流七段は19日、日本将棋連盟を通じて「皆様の長きにわたるご声援のお陰をもちまして、この度の栄誉を賜りましたことは、欣喜市代、何よりの励みにございます。今後も、自分らしい将棋をご覧頂けますよう、日々、努めて参りたいと存じます」とコメントを寄せた。
「欣喜」は大きな喜びを表現する際に「欣喜雀躍(きんきじゃくやく)」といった言葉で用いることがあるが、あえて自らの名前と合わせた「欣喜市代」との言葉で思いを表現した。
茶道、華道などに通じ、対局時の所作や用いる言葉にも日本古来の美意識を重んじる清水らしい4文字だった。「皆様への感謝の思いと喜びの気持ちを表現させて頂きました」