元中日の札幌創成・遠田監督、コロナ影響で「夏に疲れ出る危険ある」

スポーツ報知
昨秋のドラフトでは竹内投手(左)を自身と同じプロの世界へ送り出した札幌創成・遠田監督(19年11月撮影)

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で春のセンバツ高校野球(甲子園)が中止となった。北海道の高校でも臨時休校や部活動の自粛が続く状況に、各校の指導者も頭を悩ませている。元プロ野球選手で1987~92年まで中日で外野手としてプレーした札幌創成・遠田誠治監督(55)もその一人だ。満足な練習ができない現状はどれほど深刻なものなのか。昨秋ドラフトでは同校から初めて、中日6位で竹内龍臣投手(18)をプロの世界に送り出した指揮官に、前例のない球春を戦う上での胸の内を聞いた。

 立場を変えながら白球を追い続けてきた。それが先月29日から臨時休校、部活動も自粛の状況だ。先週末、外に出ることもなく土、日曜日を家で過ごしたという遠田監督は、「色々考えても伝える生徒がいない。こんなに野球がない日々は初めて。落ち着かないし、変な感じ」。寂しさと違和感を、そう表現した。

 自身も北海2年時に遊撃手で81年センバツに出場している。それだけに中止決定を複雑な思いで見届けた。「白樺学園、帯広農には残念としか言いようがない。ただ、プロもそうだが感染対策は球場だけじゃない。宿泊先や移動中がむしろ大変。生徒の安全を考えると思い切った判断も必要かな」。普段から共有ボールやバットの衛生面に細心の注意を払い、水分ボトルの回し飲みも禁止するなど、健康管理を徹底する指揮官。2校を思いやりつつ、苦渋の決断も尊重した。

 満足に野球ができないのは札幌創成も同じだ。竹内先輩に刺激を受けた3年14人、2年20人はやる気に満ちていたが全体練習は先月28日で中断。3月下旬の函館遠征も早々に中止を決めた。活動自粛まで室内練習はできたが、除雪が追いつかないこともあり、まともな屋外練習はなし。13日の一時登校時にはエース候補の右腕、栗田宏太郎(3年)らから「筋トレはできても投げ抜く体力が不安」と報告も受けた。「プロキャンプ同様、2~3月は1年間の体力をつける時期。合同自主トレ、キャンプ一切なしの開幕と同じ。精神面のケアはできても夏の大会前にドッと疲れが出る危険がある」と警鐘を鳴らす。

 例年通りなら、春季札幌地区は全10地区の先陣を切って5月上旬には開幕。残された時間は余りに少ない。「監督としては決定に従うだけ。でも勝負は夏。今年に関してはオーバーワークにならないよう、戦力を試しつつ乗り切る感覚も必要だろう」。前例のない難しい球春。元プロ監督は自分に言い聞かせるように、そっとつぶやいた。(川上 大志)

 ◆道内高校野球の元プロ監督 遠田監督はコーチを経て16年春から札幌創成の監督となった。日本ハムなどで投手として活躍した有倉雅史氏(52)は札幌国際情報の監督を務めている。阪急(現オリックス)や阪神の投手だった古溝克之氏(56)は昨秋から函館大有斗で指揮を執っている。

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